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昨今、新型コロナウィルスの感染拡大に伴って、インターネットを通じて仕事を請け負う働き方が少しずつ増えてきています。
今回は「ギグワーカー」とも呼ばれるその新しい働き方について詳しく調べてみました。
目次
1.ギグワーカー・ギグエコノミーの概要
①ギグワーカー・ギグエコノミーとは
ギグは「単発」、ワーカーは「労働者」を意味します。つまり、ギグワーカーとは単発の仕事を行う労働者という意味です。欧米諸国ではすでに流行している働き方ですが、日本ではまだ聞きなれない言葉かもしれません。
また、「ギグエコノミー」という言葉も少しずつ広まってきています。インターネットを通して単発の仕事を受注するワークスタイルと、それにより成立する経済のことを意味します。
②UberEats(ウーバーイーツ)
日本で認知度が高いギグワーカーの仕事といえば「UberEats (ウーバーイーツ) 」が挙げられます。UberEatsは海外でスタートしたハイヤーの配車サービス【Uber(ウーバー)と呼ばれる】を応用した料理宅配サービスです。
アプリで簡単に料理のデリバリーサービスを注文でき、手軽にさまざまな料理を楽しめる手段として、コロナでなかなか外に出られない状況も相まって非常に話題になっています。
③スキルを活かしたギグワーカー
前述のUberEats(ウーバーイーツ)のように特別なスキルを必要としない仕事もあれば、スキルを活かすことができる仕事も非常に多くあります。
例として、Webデザイナーとして働くギグワーカーはクラウドソーシングサイトと呼ばれるネット上で仕事を発注・受注できるデジタルプラットフォームを使って活躍しています。
Webデザイナーとして、ホームページ全体のデザインだけでなく、ロゴやバナーの作成、その他新商品のキャッチコピー制作、動画制作・編集など幅広い仕事があるのも特徴で、自分のスキルに合った仕事を選べるのはギグワーカーのポイントと言えます。
2.ギグエコノミーのメリット
①労働者が柔軟な働き方を選べる
好きな時間や隙間時間を有効活用した働き方ができることが大きなメリットだと言えます。従来の働き方では会社の決まった拘束時間、決まった労働時間、決まった日数働く必要があったのに対し、ギグワーカーは自分の裁量で働く時間や日数を決めることができます。
このような働き方は、主婦や副業として隙間時間を活用して収入を増やしたい方には特にオススメと言えます。また、何か特定のスキルを身につけなくてもすぐに始めることができる点も大きな利点だと言えます。
ちなみに、先般ご紹介したUber Eatsは普通自動車時免許(AT可)を取得しているだけで始められるようになっています。
②スキルや才能を有効活用できる
社会に埋もれているスキルや才能が有効活用できる点もギグエコノミーの大きなメリットです。
以前は、スキルや才能があっても、それを活かせる場所がないと意味がありませんでした。しかし、インターネットを通じて仕事の依頼や受注が簡単にできるようになったことから、それらのスキルや才能を活かせる機会が増えました。
例として、「ココナラ」や「TimeTicket」、「Snapmart」などのネット上で依頼・受注ができるサービスを使用することで、自分の持つスキルや才能を活かして自由にビジネスを行うチャンスが生まれました。
今後もこのような形態のサービスは増えると予想され、仕事としてまとまった単位ではなく、「似顔絵を描く」、「BGMを作成する」など、非常に小さな単位の案件で個人のスキルを活かす場は増えていくと考えられます。
③企業はコストの削減を行うことができる
従来の雇用形態では、従業員それぞれに毎月給与の支払いが発生していたため、仕事量や成果に関わらず一定の給与を払い続ける必要がありました。
一方でギグエコノミーにおいて、雇用主と労働者は案件ごとでの関係性で成り立っているため、特定の案件の終了に伴い固定費を払う必要もなくなります。
固定費を削減することで、案件あたりの単価を多少高くすることもでき、人材確保のための資金に回せるのも大きなメリットだと言えます。
④女性が活躍できる
子育てや出産で仕事から離れてしまった主婦や産休中の女性が、スキルの維持や収入を確保する目的でギグワーカーとして働くことは非常に敷居が低いと言えます。
フレキシブルに勤務時間・日数などを調整できるため、一般の会社の様に育児休暇などのある程度決まった範囲の休みに縛られず、産後の育児の合間に独身自体に培ったスキルを活かしながら働きたいというニーズにギグエコノミーはマッチしている点も大きなポイントです。
3.ギグエコノミーの問題点
①格差社会の深刻化
ギグエコノミーは能力が高い人は高単価の案件が得られる一方で、能力が低い人は低い賃金の仕事しか得ることができません。能力の格差が収入の格差に直結する点は問題点だと言えます。
また同時に、「デジタルデバイド」と呼ばれる、インターネットを活用できる人と活用できない人(デジタル機器やテクノロジーの利用に不慣れな人)との間に生じる格差も課題であると考えられます。
②不安定な雇用の増加
ギグエコノミーの中で働く人々は、非正規雇用やフリーランスとして働いている人が多いと考えられます。そのため、雇用形態は非常に不安定で、仕事を失うリスクと共に生活しなければいけないのは、大きな問題点だと言えます。
さらに、社会保険などの福利厚生が受けられないケースも多く、税金などの管理もギグワーカー自身で行う場合が多いです。また、法整備が追い付いていないため、最低賃金の保証がされていない点なども今後議論されるべき課題だと予想されます。
③セキュリティや信頼性のリスク
インターネットを介して、遠隔で仕事の受注・発注を行うことが多いですが、そこには情報漏洩などのリスクが潜んでいます。
セキュリティに関する研修などは、一般の会社内の社員に行うことはできても、ギグワーカーという会社の外の労働者に対して徹底して行うことは、なかなか難しいのが現状と言えそうです。
仕事の発注者と受注者が直接会うこともなく仕事を行うのも珍しくない現状を鑑みると、セキュリティ・信頼性に対しての企業側の対策というのは、今後より考慮しなければならない課題であると考えられます。
4.まとめ
今回はギグワーカー・ギグエコノミーのメリットと問題点ついて詳しく調べてみました。
まとめると、
ギグエコノミーは、労働者にとっては勤務日数や時間の融通が利く点、企業にはコスト削減ができる点でメリットがある一方、労働者にとっては雇用が安定しない点、企業にはセキュリティや信頼性などの点で問題があると言えます。
これからさらに多様な変化が見込まれるギグエコノミー。現在抱えてる問題を克服しつつ、これからどのように発展していくのか、今後の動向に注目したいですね。
ライター:井上
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WWG では、今回ご紹介した新しい社会の変革に合わせて「オンライン面接」を始め、さまざまなWeb活用に力を入れています。
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