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前回までWebを活用した「オンライン面接」や「オンライン打ち合わせ」などをご紹介してきました。今回は同じようにWebを有効活用したテーマとして、「オンライン接客ツール」について詳しく調べてみました。
目次
1.オンライン接客ツールの概要
①オンライン接客・オンライン接客ツールとは
「オンライン接客」はホームページに訪れたユーザに実店舗と同じように、ホームページ上で接客を行うことです。
具体的には、ホームページを閲覧しているときに「ポップアップ」が表示されたり、画面の右下に「小ウィンドウ」が表示され、それらを使ってユーザーとコミュニケーションをとることができます。このようなオンラインで接客を行うためのツールを「オンライン接客ツール」と言います。
②オンライン接客ツールが開発された背景
今までホームページ単体では、訪問したユーザの情報(性別、年齢、滞在時間、閲覧目的など)を取得することが困難でした。またそのデータを活用したホームページ構築も敷居が高い状態でした。
そこでその問題を解消し、ホームページでも実店舗と同じように寄り添った接客を行いたいというニーズも実現できるように、訪れたユーザにマッチした接客ができる「オンライン接客ツール」が開発されました。
その結果、例として「申込ページに10分以上滞在している場合に、申込を促すようなクーポン(例:1時間以内の申し込みで、入会金無料!など)を発行する」といったパーソナライズしたアプローチができるようになったのです。
他には、「複数回の訪問ユーザーに、以前そのユーザーが購入した商品に関連した商品のセット販売を勧めるというような細かい設定もできるようになり、ホームページ上での接客に大きな可能性を生みだしました。
2.オンライン接客ツールのメリット
①購入率向上
オンライン接客ツールでは、ホームページを訪問したユーザーの行動・購買履歴を分析して、それぞれに合った適切な接客ができるため、 購入率の向上が期待できます。
ユーザーごとにポップアップ型のクーポンやキャンペーンを表示させることで商品の購入を促し、コンバージョンに結びつけられる可能性が増えると期待できます。また、消費者の動向として近年では「ホームページ上で商品を検索し実店舗で商品を確認する」という流れも多くなっています。
そうした背景を鑑みて、実店舗とECサイトの流れをつなげることで、より高い確率でユーザーが商品を購入してくれることも期待できます。
②サイト離脱率改善
ユーザーごとに適したタイミングで、オンライン接客ツールにより的確なアクションを行うことができれば離脱率の改善に大いに役立ちます。
特にオンライン接客ツールの1つであるチャットを活用すれば、商品に対する問い合わせに対しての回答がスムーズにできるようになり、待ち時間も電話での問い合わせのように長くはかからないため、離脱率改善につながると言えます。
③顧客満足度向上
オンライン接客ツールは実店舗とほとんど遜色ないレベルの接客をユーザーに対して行うことができ、それが顧客の満足度を大きく向上させると考えられます。
初めてサイトを訪れたユーザーに対しては、気になった商品の購入までの手続きをオンライン接客ツールが丁寧にサポートすることが効果的だと考えられます。一方、常連のお客様に対しては、ポップアップでクーポンを提供するのが効果的だと考えられます。
このように、 オンライン接客ツールは、ユーザーごとに最適なアプローチを取ることができるので、顧客の満足度は飛躍的に向上すると考えられます。
3.オンライン接客ツールのデメリット
①導入と運用コストが大きい
オンライン接客ツールは導入と運用コスト両方が発生します。ホームページ閲覧数などにより、コストが変動するツールもあり、サイトの規模により導入と運用のコストも変わってくるので、どのツールを採用をするのかはサイトの規模を考慮しながら慎重に決めるのが良いと言えます。
また、オンライン接客ツールの中でもよく使用される「チャットツール」を導入する際には、専用のオペレータの準備も必要になるので、事前に担当者を準備できるかを確認しておくのが良いと考えられます。
②機械的な対応になってしまう
今のAIの技術では、あらかじめ設計した以上の柔軟な接客を行うことは困難です。そのため、人間が行う実際の接客に比べ、機械的な対応になってしまうのはデメリットだと言えます。
オンライン接客ツールはあくまでもサポートツールの一つだと捉え、あらかじめ設計した内容以外の要求が来た時に、どのように対処するかを決めておき、全体を通して顧客満足度を高く維持できるような仕組みを準備しておくのがよいと言えそうです。
4.まとめ
今回はオンライン接客ツールついて詳しく調べてみました。
まとめると、
オンライン接客ツールの導入は、離脱率を減らし、購入へ結び付けやすくする効果だけでなく、ユーザーの満足度向上も期待できるため、メリットは非常に大きいと言えます。
一方、導入・運用コストも大きく、戦略的な設計がしっかりとされていないと、機械的な対応で終わってしまい、かえってユーザーの満足度を下げることになってしまう可能性もあります。
そのため、オンライン接客ツールは導入前にしっかりとした準備を行い、必要に応じて、ツールを使わないオペレーターでの対応に切り替えるなど、ツールの担当範囲、オペレーターの担当範囲を明確にして利用することが重要だと言えます。
今回の記事が、オンライン接客ツールについて考える上での参考になれば幸いです。
ライター:井上
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