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前回の「【後編】UGCとは?BtoBマーケティングに不向き…はもう古い?!」の記事で、BtoBマーケティングにおいてもUGCの活用が重要であることを解説しました。
そこで今回は、お手本にしたいUGC創出のきっかけづくりや活用の事例というテーマで、UGCを盛り上げるための取り組みやUGCの活用例について、事例を交えながら解説します。
この記事を読めば、きっとアイデアが湧いてくるはず!一緒にチェックしていきましょう!
目次
2.1.UGCを活用する目的を明確にする
2.2.ユーザーへアプローチする
2.3.収集したUGCをマーケティングや商品開発に活かす
2.4.活用したUGCに対し、効果を検証する
3.1.アスクル株式会社
3.2.Sky株式会社
3.3.日本たばこ産業株式会社(JT)
3.4.TOTO株式会社
1.BtoB業界におけるUGCとは
まず、UGCとは何かを簡単におさらいしますね。詳しい解説を読みたい場合は、ぜひ下記に記載する過去の記事をチェックしてみてください!
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【前編】UGCはBtoBマーケティングに不向き…はもう古い?!
UGC(ユー・ジー・シー)とは、User Generated Content(ユーザー ジェネレイテッド コンテンツ)の略称で、「ユーザー生成コンテンツ」という意味のマーケティング用語です。SNS上には、あらゆる商品のクチコミが消費者によって投稿されていますが、それらがUGCに該当します。
そして、BtoBにおけるUGCとは、顧客・パートナー企業・さらには各業界における専門家・・・といった「BtoB企業が提供する製品やサービスに関わる存在」によって発信されたコンテンツを指します。
従来、UGCはBtoCマーケティングにおいて有効とされてきましたが、SNS利用率の向上や、情報の信頼性・透明性の要求の向上、BtoBにおけるEC市場の拡大、といった時代背景から、BtoBマーケティングにおいても注目度が高まっています。
最近では、BtoB業界の中小企業においても、SNSの公式アカウントを開設しているケースが多く、UGCを意識したマーケティングを行う企業も増えていますね。
BtoBにおけるUGCコンテンツの種類は以下のようなものが挙げられます。
■SNSの投稿
■製品・サービスのレビュー投稿
■製品・サービスのレビュー動画の投稿
■ブログ記事の投稿
■オンラインコミュニティやフォーラム等でのコメント
BtoBの場合、オンラインコミュニティやフォーラムといったビジネス交流の場でも、質疑応答を通してユーザー企業とコミュニケーションを取ったり、自社製品やサービスに対するコメントをもらえたり・・・と、UGCが生まれるケースがあります。
2.UGCを活用するコツ
一般的にUGCは「ハッシュタグを活用したキャンペーン」や「インフルエンサーの起用」「診断系コンテンツの発信」「SNSを通じたコミュニケーション」などによって、ユーザー起点で生成されます。
さらにBtoBの場合は、上述した通り「オンラインコミュニティやフォーラム」といった業界の情報共有の場などでも生成されます。
そして、生成されたUGCを活用するポイントは以下の4点です。
■UGCを活用する目的を明確にする
■ユーザーへアプローチする
■収集したUGCをコンテンツマーケティングに活用する
■活用したUGCに対し、効果を検証する
ここからは「UGCの種類はわかったけど、それをどうやって活用するの?」という疑問にお答えしていきますね。
2.1. UGCを活用する目的を明確にする
UGCの活用において重要なことは、「どういう目的でUGCを収集するか」という目的を明確にすることです。
・商品の認知拡大のため?
・購入を促したい?
・ブランディング?
UGCと一口に言っても、どういった目的を持つかによって、効果のあるUGCも変わってきます。そして、その後のUGCの活用方法にも影響がでてきます。
みなさんは今、どういった目的でUGCについて知りたい、活用したいですか・・・?まずは、社内で目的や訴求ポイントなどを明確にすることを意識しましょう。
2.2. ユーザーへアプローチする
生成されたUGCを利用して、日頃から、ユーザーとコミュニケーションを取るように意識することで、ブランド認知の拡大やエンゲージメントの向上に繋がります。
たとえば、SNSで自社の商品やサービスについて検索をかけ、投稿済みのUGCに対して「いいね」を付けたり、コメントをするなどのリアクションを返す、などが例として挙げられますね。
また、ユーザーに対して「オリジナルハッシュタグ」を掲示することで、ハッシュタグが付いた投稿を見た他のユーザーに対しブランドを意識してもらうという取り組みもあります。ユーザーが興味を示すハッシュタグキャンペーンなどを実施していくことも有効です。
さらに企業のSNS公式アカウントや自社ブログ等を活用し、ターゲットとなるユーザーにとって有益な情報を継続的に発信していくことで、SNSやホームページに訪れるユーザーが増え、投稿内でのコミュニケーションも生まれるため、結果的にブランド認知拡大につながっていきます。
BtoBの場合は、SNS以外にもフォーラムやイベント、オンラインコミュニティといったビジネスの場において、ユーザー企業とコミュニケーションを取れる機会があります。
そういった場で、製品の使い方のコツや、ユーザー企業が抱えやすい課題の解決策の提示、といったユーザー企業にとって有益な情報を共有していくことで、ブランドに対する信頼関係の構築に繋がるでしょう。
このように、生成されたUGCを介してユーザーと関わりを持つこと、そして、企業側から積極的に“ユーザーが自社に関わりたくなるように働きかける”ことで、ブランドへのエンゲージメントの向上も期待できます。
2.3. 収集したUGCをマーケティングや商品開発に活かす
UGCの目的を整理し、自社のSNS公式アカウントやイベント・フォーラムなどを活用しながらユーザーとの接点を増やし、コツコツと目的に合ったUGCが集まってきた・・・という流れができたら、次はそれらをマーケティングや商品開発に活用していきましょう。
UGCの活用を最もイメージしやすいのが、レビューです。自社の製品やサービスを利用したユーザー企業に対してレビュー回答を促し、ホームページやECサイト、営業資料などへ引用するなどの活用例があります。
自社でレビューを集めるのが難しい・・・という場合は、「ITreview」などのCGM型プラットフォーム等から得たレビューを活用する方法もあります。CGM(シー・ジー・エム)とは、クチコミや投稿をまとめているメディアを指します。
■参考
ITreview
https://www.itreview.jp/
※参考日:2024年9月9日
その他にも、自社主催のセミナーやイベントとSNSのハッシュタグキャンペーンなどを掛け合わせ、イベントに参加してくれたユーザー企業が発信したUGCを自社のホームページなどで取り上げる形で、ブランドイメージの向上や、顧客ロイヤリティの向上を目指すといった活用もできます。
さらに、定期的な広告配信をおこなっている場合は、それらのクリエイティブにUGCを活用することも有効です。
BtoBマーケティングにおいては、導入事例(ケーススタディ)や顧客インタビュー、イベントでの事例公演といったUGCを意識したコンテンツの発信が積極的に行われています。
それらももちろん有効的なマーケティング施策ですが、企業起点で生成するコンテンツだけでなく、ユーザー起点で生まれるコンテンツであるUGCを、いかに生み出していくのか、そしてそれらをいかにマーケティング施策や商品開発に活かしていくのかも重要です。
UGCには、ユーザー企業のリアルな声が反映されています。 その声を商品に反映して信頼と満足度を上げたり、既存ユーザーと同じような課題をもった企業に対して訴求できるようなマーケティングを行ったりしていくことが大切ですね。
ただし、UGCをマーケティング等に活用して言う場合は、著作権・ステマ規制・薬機法といった法令の遵守や、ネガティブな反応への真摯な対応などが求められます。
詳しくは、以前の記事でも解説しているので、詳細を知りたい方はぜひ下記のチェックしてみてくださいね。
<関連記事>
【後編】UGCはBtoBマーケティングに不向き…はもう古い?!
2.4. 活用したUGCに対し、効果を検証する
少しずつUGCが集まり、それをマーケティングや商品開発に活かせてきた・・・というフェーズに来たら、さらにより良い効果を得るための効果検証をおこなうことが大切です。
いわゆる、PDCAサイクル、というやつです。
UGCを活用したことで、ユーザーの反応にどのような変化があったのか、得たかった効果が得られているのか、新規顧客獲得に繋がっているのか、どのUGCの反応がよかったのか、反応が悪かったUGCはどれか・・・という形で、振り返りをおこないましょう。
振り返りは、最初に明確にUGCを活用する目的を定めていればいるほど、精度高くおこなうことができます。
自分たちはなぜ、UGCを集めて活用してるんだっけ・・・・と、目的が曖昧になると、振り返ることもできないため、何度もお伝えしますが、目的はきちんと定めましょう。
3.BtoB業界における、UGC活用例
UGCをどんな風に活用していけばよいか、イメージが湧いてきましたか・・・?ここまで一気に読んで疲れが出てきた・・・という方は、一度休憩をはさんでくださいね。
ここからは、UGCを活用するための取り組みをおこなっている企業の事例をいくつかご紹介します。より具体的なイメージが湧いてくると思いますので、ぜひチェックしてみてください。
3.1. アスクル株式会社
アスクル株式会社は、オフィス向け事務用品を扱うネットショッピングサイト「アスクル」を運営しています。法人はもちろん、個人に向けても事業を展開している企業です。
そんなアスクル株式会社では、InstagramやXをはじめとしたSNSの活用や、ECサイトでのレビューシステムを取り入れ、UGCを活用したマーケティングに取り組んでいます。
Instagramでは実用性のある商品を紹介したり、新商品の使用感をレビューしたり、とユーザーの役に立つ情報を発信することで、オフィス用品といえばアスクル、というブランディングに注力しています。
また、ECサイト「アスクル」では商品のレビュー機能を搭載しており、購入時の参考にできる仕組みになっています。商品レビューが見えると商品の選定がスムーズになりますよね。
より快適なオフィス環境を用意するために重要なオフィス用品。購入前に使用感が分かると、とても便利ですね。こういった細やかな気遣いが感じられる発信はユーザーとの信頼関係を築くうえで重要です。
■参考
・アスクル公式サイト
https://www.askul.co.jp/
・Instagram
https://www.instagram.com/askul_official/
・X(旧Twitter)
https://x.com/askul_com
※参考日:2024年9月9日
3.2. Sky株式会社
Sky株式会社は、情報家電の開発や、営業支援名刺管理サービス、IT資産運用のためのソフトウェアをはじめとする自社パッケージ商品の開発・提供など、幅広い分野において活躍するIT企業です。
そんなSky株式会社では、InstagramやXをはじめとするSNSの活用に力をいれています。SNSでは定期的にフォロワーに向けたキャンペーンを実施しており、エンゲージメント向上に努めています。
さらに、SNSのアカウントを、会社オフィシャルと、採用向けで分けることで、よりユーザーファーストな情報発信に取り組んでいる点も特徴です。Sky株式会社の採用ページ上でも採用SNSアカウントを案内し、ユーザーとの接点を持つための流入導線を作っています。
IT企業・・・と聞くと、「専門的で、どういう会社か分かりにくい」という印象を抱かれやすいですが、Sky株式会社は積極的に自社の取り組みや社員の様子、キャンペーンのお知らせといった発信をおこない、「Sky株式会社はこんな企業」という印象づけをおこなっています。
UGCが生成されやすい状態を作るには、まず会社のことを知ってもらうことが非常に重要ですので、こうした取り組みは有効的と言えるでしょう。
■参考
公式ホームページ
https://www.skygroup.jp/
採用ページ
https://www.skygroup.jp/recruit/
・Instagram
https://www.instagram.com/sky_it_corporate/
・Instagram(学生・社会人向け情報アカウント)
https://www.instagram.com/sky_recruit/
・X(旧Twitter)
https://x.com/Sky_corporate
・X(キャリア採用アカウント)
https://x.com/Sky_career_
・X(学生向け情報アカウント)
https://x.com/Sky_recruiting
※参考日:2024年9月9日
3.3. 日本たばこ産業株式会社(JT)
日本たばこ産業株式会社(JT)は、たばこ事業の印象が強いですが、グループ全体ではたばこ以外にも医薬品、加工食品などの分野で事業を展開しています。
そんな日本たばこ産業株式会社でも、InstagramやXをはじめとしたSNSアカウントの運用に力をいれています。自社の製品に焦点を当てるのではなく、「心の豊かさ」「豊かなひととき」をテーマに情報を発信している点が特徴的です。
ハッシュタグキャンペーンで、ユーザーの投稿を応募形式で募り、それを自社の公式SNSで紹介する、といったUGCの活用もおこなっています。
このように、直接自社の製品やサービスをアピールするのではなく、企業のアイデンティティをアピールするような情報発信をおこない、信頼や価値を醸成することで、UGCが生成されやすい環境を作る方法もあります。
「○○といえば株式会社○○○○だよね」と言ってもらえるような印象付けができれば、認知拡大にも繋がりますよね!
「うちの製品やサービスではUGCがなかなか盛り上がらない・・」という場合にお手本にしたい事例です。
■参考
公式ホームページ
https://www.jti.co.jp/
・Instagram
https://www.instagram.com/jt_official.jp/
・X(旧Twitter)
https://x.com/JTofficialjp
※参考日:2024年9月9日
3.4. TOTO株式会社
TOTO株式会社は、トイレに使用される手洗い器や便器といった衛生陶器や、システムトイレ、ユニットバス、さらにはシステムキッチンの生産まで、幅広い分野で活躍する企業です。
そんなTOTO株式会社でも、InstagramをはじめとするSNSの運用をおこなっています。Instagramの投稿内容を見ると、水回りで使いたいお役立ち情報やアイデアを発信しています。
さらに、設計者やデザイナーに対して、TOTOの製品を活用した施行事例の写真を募るハッシュタグキャンペーンを実施し、応募作品を施行事例としてSNSで紹介したり、一般向けにトイレ川柳を募集して、集まった作品をホームページで紹介したりするなど、UGCを積極的に活用しています。
ハッシュタグキャンペーンの応募作品を見ると、オシャレで洗練されたレストルームの写真などが集まっていました・・思わず我が家のレストルームも・・・と言いたくなります・・笑
このような情報発信は、施工業者にとって有益であることはもちろん、一般の方々にとっても、水回りのお悩みを解消できたり、自宅をオシャレにデザインしたい、といった場合の具体例に活用できたり、・・・とメリットが多く、支持を得られやすいでしょう。
■参考
公式ホームページ
https://jp.toto.com/
・Instagram
https://www.instagram.com/totoltd_official/
※参考日:2024年9月9日
今回ご紹介した事例は、SNSを活用してユーザーと企業間でのコミュニケーションを活発化させ、UGCが生成されやすい環境づくりや、企業の信頼と価値の醸成を目指したものとなっています。これらの事例はほんの一例で、SNSを活用する以外にも様々なアプローチ方法があります。
企業からの情報発信は、単なる製品やサービスの訴求という側面だけでなく、「この企業は、どういった価値がある企業なのか」という点にスポットライトを当て、会社として目指していることや、保持しているナレッジなどを発信していく側面もあります。
UGCを活用する目的に応じて、どういった発信をおこなっていくことで、求めるUGCが得られるのかを考えることが大切です。
今回は、具体的なイメージを持っていただきやすいように大手企業の事例が中心となっておりますが、もちろん中小・中堅企業であっても活用できる事例です。昨今の時代背景なども踏まえて今後を見据えると、中小・中堅企業こそ、UGCを活用しなければいけない時代になっていくと思いますので、今のうちから、対策を講じていくことをおすすめします。
BtoBマーケティングでの活用について、「どのようにすればよいのか・・・」と迷った際は、記事末のお問い合わせフォームやお電話から当社WWG(ダブル・ダブル・ジー)に気軽にご相談ください。
4.まとめ
いかがでしたか?今回は、UGCを盛り上げるための取り組みや、UGCの活用例について、事例を交えながらご紹介しました。
UGC自体はユーザー起点のコンテンツではありますが、企業とユーザーの信頼関係を構築するために、企業側からも働きかけをおこなっていくことで、より多くのUGCが生成されます。
実際の事例をご覧いただいて分かる通り、まずユーザーによってUGCが創出されなければ活用することができないため、継続的にUGCが生成されやすい環境づくりに注力していく必要があります。
ユーザーがUGCを発信したくなる瞬間はきっと、「とても一生懸命で愛嬌のある企業だな」「発信内容が面白い企業だな」「この企業と長くお付き合いしていきたいな」・・・そんな風に、自分たちにとってなんらかの価値を感じたときだと思います。
どういった目的でUGCを活用していきたいのかを明確化し、その目的にあったUGCを創出してもらうには自分たちがどうあるべきなのかを考えたうえで、発信内容やキャンペーン企画を考案していくことが大切ですね。
集まったUGCをホームページやECサイトに反映したいけど、どうしたらいいかわからない・・・という場合は、ホームページ制作会社に相談してみると良いでしょう。きっと豊富な事例を交えて、自社にあった提案をしてくれるはずです。
※もちろん当社WWGでもUGCマーケティングや活用についてのご提案が可能です。気になられる方は、気軽にお声をかけて下さいね。
企業のSNS運用はどのようにしてる?自社事例を紹介!【Instagram・X(旧:Twitter)】
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