ホームページ制作
サイトマップとは?作り方の手順や種類・メリットを初心者向けに解説
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ホームページの制作を外部に依頼するとき、耳にするのが「サイトマップ」という言葉。Web担当者になって間もない方や、はじめてホームページ制作やリニューアルに携わる方にとっては、「サイトマップとは何か」「どのように作ればよいのか」がわかりにくいと感じるケースも少なくありません。
サイトマップとは、文脈によって意味が異なりますが、制作の現場ではWebサイト全体のページ構成を一覧化・図式化した「サイト構成図(設計図)」を指すことが多い言葉です。建物でいえば間取り図のような役割を果たし、どこにどんな情報を配置するかを整理するために用いられます。この設計図の精度が、完成後のホームページの使いやすさや、問い合わせにつながる導線の質を左右するといっても過言ではありません。
本記事では、サイトマップの基本的な意味や種類から、具体的な作り方の手順、作成時に注意しておきたいポイントまでを、発注者の視点でわかりやすく解説していきます。サイトマップは制作会社側で作成されることも多いですが、発注する側でも事前に考え方を理解し、たたき台を用意しておくことで、制作会社と連携しながら制作プロジェクトをよりスムーズに進めやすくなります。「サイトマップ作成の全体像をつかんでおきたい」「制作会社とのやりとりで困らないようにしたい」という方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
サイトマップとは?ホームページ制作における2つの役割
サイトマップという言葉は、ホームページ制作の現場で広く使われています。代表的には「ユーザー向け(HTMLサイトマップ)」と「検索エンジン向け(XMLサイトマップ)」の2つがありますが、制作の初期段階では、ページ構成をツリー状に整理した「サイト構成図」を指して“サイトマップ”と呼ぶことも多くあります。
どちらも「サイトの構造を整理して伝える」という目的は共通していますが、対象となる相手や形式が異なります。ホームページ制作を依頼する立場であっても、この2つの違いを把握しておくと、制作会社との打ち合わせで話がスムーズに進みやすくなります。
ユーザー向けの「HTMLサイトマップ」
HTMLサイトマップは、Webサイト内に設置されるページのひとつで、サイト全体のページ構成をリンク付きの一覧として表示したものです。ユーザーが「目的の情報がどこにあるかわからない」と感じたときに、案内図のような役割を果たします。
たとえば、企業のコーポレートサイトであれば、トップページ、会社概要、サービス紹介、採用情報、お問い合わせといった各ページへのリンクがまとめて掲載されています。ページ数が多いサイトほど、ユーザーが迷わずに情報へたどり着けるようにするうえで、このHTMLサイトマップの存在が役立ちます。
また、フッター(ページ下部の共通エリア)にサイトマップと同様のリンク一覧を配置しているWebサイトも多く見られます。こうした配置は、ページを最後まで読んだユーザーに対して「次にどこへ進むか」という選択肢を提示できるため、サイト内の回遊性を高める効果が期待できます。
検索エンジン向けの「XMLサイトマップ」
XMLサイトマップは、Googleをはじめとする検索エンジンのクローラー(サイトを巡回して情報を収集するプログラム)に対して、サイトの構造やページの存在を伝えるためのファイルです。拡張子は「.xml」で、通常はユーザーの目に触れることはありません。
XMLサイトマップには、各ページのURLや最終更新日(lastmod)などの情報を記載できます。更新頻度(changefreq)なども形式上は記述できますが、検索エンジン側で必ずしも評価・反映されるとは限らないため、基本はURLと更新日の管理を中心に考えるとよいでしょう。このファイルをGoogle Search Consoleなどから送信しておくと、検索エンジンがサイト内のURLを見つけやすくなり、クロールのきっかけを提供できます。ただし、送信したURLが必ずクロール・インデックスされることを保証するものではありません。
特に、新しく公開したページや、サイト内の深い階層にあるページは、クローラーが自動で見つけるまでに時間がかかることがあります。XMLサイトマップを設置しておくことで、クローラーがページを発見しやすくなり、結果としてインデックス登録につながる可能性があります。ただし、サイトマップの設置だけでインデックス登録が確実に早まる・保証されるわけではない点には注意が必要です。
SEOの観点では、XMLサイトマップは検索エンジンにURLの存在を伝えるための“基礎的な整備”のひとつです。特に新規ページが多いサイトや、内部リンクだけでは発見されにくいページがある場合に有効です。制作会社に依頼する場合は、公開時にXMLサイトマップの生成と設定が含まれているかを確認しておくとよいでしょう。
ちなみに、サイトがインデックスされる仕組みや期間については「サイトがインデックスされるまでの期間は?|検索エンジンの仕組み」の記事で詳しく解説しています。「クローラーって何かいまいちよく分からない…」「サイトを公開してから検索で表示されるまでの期間が知りたい」という方は、ぜひ併せてチェックしてみてください。
関連記事
サイトがインデックスされるまでの期間は?|検索エンジンの仕組み
ここまで紹介した2つの種類のうち、ホームページ制作の初期段階で「サイトマップを作りましょう」と言われた場合、多くのケースではHTMLサイトマップでもXMLサイトマップでもなく、「サイト構成図」としてのサイトマップを指しています。これはWebサイト全体のページ構成をツリー状の図にまとめたもので、制作プロジェクトの土台となる資料です。本記事では、この「サイト構成図」としてのサイトマップの作り方を中心に解説していきます。

なぜサイトマップ作成が重要なのか?3つのメリット
サイトマップは、単にページの名前を並べたリストではありません。「どんな情報を」「どのような構造で」「どういった順序で見せるか」を設計する工程そのものであり、ホームページの成果を左右する重要なプロセスです。
ここでは、サイトマップを作成することで得られる代表的な3つのメリットを紹介します。
サイト全体の情報整理と「漏れ」の防止
ホームページに掲載する情報は、会社概要、サービス紹介、実績、採用情報、お問い合わせフォーム、プライバシーポリシーなど、多岐にわたります。これらをサイトマップとして一覧化しておかないと、「本来載せるべきだった情報が抜け落ちていた」「同じような内容のページが重複していた」といった問題が制作の途中や公開後に発覚するケースが出てきます。
たとえば、コーポレートサイトにおいて、会社の沿革や代表メッセージなどは「載せるかどうか迷う」ことが多いコンテンツですが、あらかじめサイトマップの段階で要・不要を検討しておけば、制作が進んでからの手戻りを減らすことにつながります。
サイトマップ作成の段階で必要なページをすべて洗い出し、情報の過不足がないかを俯瞰して確認しておくことが、結果としてコンテンツの漏れや重複を防ぐ有効な手段となります。
ユーザーを迷わせない導線設計(UX向上)
Webサイトを訪れるユーザーは、何らかの目的を持ってページを閲覧しています。サービスの内容を知りたい、料金を確認したい、問い合わせ先を調べたいなど、その意図はさまざまです。
サイトマップを作成する過程では、トップページからどのような経路でユーザーが各ページにたどり着くかを設計します。この導線がうまく設計されていれば、ユーザーは迷うことなく目的の情報にアクセスでき、結果としてお問い合わせや資料請求といったコンバージョン(成果地点)につながりやすくなります。
反対に、導線が整理されていないサイトでは、ユーザーが「どこを見ればよいかわからない」と感じて離脱してしまうケースも考えられます。とくに、はじめて訪れるユーザーにとっては、トップページから問い合わせフォームまでの階層が深すぎたり、カテゴリの分類がわかりにくかったりすると、ストレスを感じやすい傾向があります。
サイトマップは、こうしたユーザー体験(UX)を設計段階で事前にシミュレーションできるツールでもあります。「このページを見た人は次にどこへ進むか」を想定しながら構成を組み立てることで、ユーザーにとって使いやすいサイト構造を実現しやすくなります。
制作会社とのスムーズな情報共有
ホームページ制作を外部の制作会社に依頼する場合、プロジェクトの初期段階でサイトマップを共有しておくことには大きなメリットがあります。
制作会社とのやりとりで起こりがちなトラブルのひとつが、「想定していたページ数と実際の制作範囲が違っていた」「途中で必要なページが追加になり、見積もりが変わった」といった認識のズレです。サイトマップがあれば、制作対象となるページの全体像を発注者と制作会社の双方が視覚的に確認できるため、こうしたすれ違いが起こりにくくなります。
また、サイトマップは制作会社にとっても見積もりの精度を高めるための重要な判断材料です。ページ数やカテゴリ構成がある程度明確になっていれば、デザイン、コーディング、コンテンツ作成といった各工程の作業量をより正確に見積もることができ、結果として追加費用の発生リスクを抑えることにもつながります。
さらに、制作が進む過程でワイヤーフレーム(各ページのレイアウト案)やデザインカンプ(完成イメージ)を確認する際にも、サイトマップが共通の基準点になります。「このページはサイトマップのどこに位置づけられるものか」を関係者全員が把握できている状態は、プロジェクト全体の意思疎通を円滑にするうえで非常に有用です。
完璧なサイトマップを発注者側だけで作り上げる必要はありませんが、「こういうページが欲しい」「こんな構成をイメージしている」という大まかな方向性をまとめた素案があるだけでも、制作会社とのコミュニケーションの質は大きく変わってきます。
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- 今のサイトの状態が、正直どのレベルなのか知りたい
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- 何から手を付けるべきか、整理しながら相談したい
- 作って終わりではなく、公開後の活用まで見据えて進めたい
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失敗しないサイトマップの作り方・手順
ここからは、実際にサイトマップを作成する際の具体的な手順を4つのステップに分けて紹介します。制作会社に依頼する場合であっても、発注者側でこの流れを理解しておくと、打ち合わせ時に「何をどこまで準備すればよいか」が明確になり、プロジェクトの初動がスムーズになります。
なお、ここで扱うサイトマップは、HTMLサイトマップやXMLサイトマップではなく、Webサイト全体のページ構成をツリー状の図にまとめた「サイト構成図」のことです。完璧な資料を作り上げる必要はありませんので、「自社のホームページに何が必要かを整理するための作業」として気軽に取り組んでみてください。
ステップ1:サイトに必要な要素をリストアップする
サイトマップ作成の第一歩は、ホームページに掲載したい情報やページをすべて書き出す作業です。この段階では、順番や階層構造のことは考えず、思いつくままに洗い出していくのがポイントです。
書き出す方法は、紙のメモでもテキストファイルでもスプレッドシートでも構いません。大切なのは、「あとから追加すればいい」と後回しにせず、現時点で考えられるものをなるべく網羅しておくことです。
自社だけで考えると視野が狭くなりやすいため、同業種や同規模の他社サイトを3〜5件ほどチェックしてみると、「このページは自社にも必要かもしれない」という気づきが得られることがあります。競合他社の事例を参考にすることは、必要なコンテンツの抜け漏れを防ぐうえでも有効な方法です。
コーポレートサイトでよく見られるページの例
一般的な企業のコーポレートサイトでは、以下のようなページが設けられていることが多い傾向にあります。自社に当てはまるものがないか、リストアップの際の参考にしてみてください。
- トップページ
- 会社概要(代表あいさつ、沿革、アクセスなどを含む場合もある)
- 事業内容・サービス紹介(各サービスの詳細ページ)
- 実績・事例紹介
- 採用情報(募集要項、社員の声、職場環境など)
- お知らせ・ニュース
- ブログ・コラム
- お問い合わせフォーム
- 資料請求・ダウンロードページ
- プライバシーポリシー
もちろん、業種やサイトの目的によって必要なページは異なります。たとえば、採用に力を入れている企業であれば採用情報の配下に複数の詳細ページを設けるケースもありますし、BtoB企業であれば料金プランやサポート体制を紹介するページが求められることもあります。
なお、コーポレートサイトに必要な項目や構成要素についてより詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
関連記事
会社案内と何が違う?コーポレートサイトに必要な項目や構成要素を解説
ステップ2:情報をカテゴリーごとに分類・グループ化する
必要なページの洗い出しが終わったら、次は関連性の高い項目同士をまとめてグループ化していきます。この作業は、ユーザーがサイト内で情報を探すときの「わかりやすさ」を左右する重要な工程です。
グルーピングの際に意識したいのは、「自社の組織構造」ではなく「ユーザーの視点」で分類するという考え方です。たとえば、社内では「総務部が管理する情報」「営業部が管理する情報」といった部門単位で情報を整理していることがありますが、サイトを訪れるユーザーにとっては、部署の区分よりも「何について知りたいか」という目的別の分類のほうが直感的に理解しやすい傾向があります。
グルーピングの具体例
コーポレートサイトを例にとると、ステップ1で洗い出したページは以下のようなカテゴリにまとめることができます。
「会社情報」というカテゴリには、会社概要、代表あいさつ、沿革、アクセスといったページが含まれます。企業としての基本的な情報をひとつのグループにまとめることで、ユーザーが「この会社について知りたい」と思ったときにまとめて確認できる構成になります。
「サービス」というカテゴリには、事業内容の概要ページと、各サービスの詳細ページが入ります。サービスが複数ある場合は、概要ページをカテゴリのトップに置き、そこから各詳細ページに遷移できる構造にしておくと、ユーザーが全体像を把握したうえで関心のあるサービスを選べるようになります。
「採用情報」には、募集要項、社員の声、職場環境紹介などをまとめます。採用サイトを別途制作する場合でも、コーポレートサイト側に採用情報への入り口を設けておくことで、求職者の流入経路を確保できます。
「お知らせ・ブログ」には、ニュースリリースやコラム記事など、更新頻度の高いコンテンツを配置します。これらは運用段階で継続的に追加されていくため、独立したカテゴリとして管理しやすい構造にしておくことが大切です。
このほか、「お問い合わせ」や「プライバシーポリシー」のように、どのカテゴリにも属さない独立したページも出てきます。それらは無理にグループ化する必要はなく、独立ページとして扱えば問題ありません。
グルーピングの段階で「このページは本当に必要か」「内容が重複しているページはないか」をあらためて確認しておくと、サイト全体の構成がより整理されたものになります。
ステップ3:階層構造(ディレクトリ)を決定する
グルーピングが完了したら、次はそれぞれのページに「階層」を割り当てていきます。階層構造とは、トップページを起点として、カテゴリページ、その配下の詳細ページと段階的に情報を深掘りしていく構成のことです。ディレクトリ構造と呼ばれることもあります。
一般的なコーポレートサイトの場合、以下のような3階層の構成が基本形となります。
- 第1階層:トップページ(TOP)
- 第2階層:主要カテゴリページ(会社情報、サービス、採用情報、お知らせなど)
- 第3階層:各カテゴリの詳細ページ(代表あいさつ、サービスAの詳細、募集要項など)
たとえば、ユーザーが「サービスAの詳細」を見たい場合、トップページ → サービス一覧 → サービスAの詳細、という3クリック以内の導線で到達できる構成です。
この階層を決定する際に重要なのは、「深くしすぎないこと」です。階層が4段階、5段階と深くなるほど、ユーザーが目的のページにたどり着くまでのクリック数が増え、途中で離脱してしまうリスクが高まります。また、検索エンジンは主にリンクをたどってページを発見するため、階層が深く内部リンクでつながりにくいページほど、見つかるまでに時間がかかったり、クロール頻度が下がったりする可能性があります。重要なページはナビゲーションや関連リンクで到達しやすくしておくことが大切です。
サイトの規模や掲載する情報量にもよりますが、中小企業のコーポレートサイトであれば、3階層以内に収まる構成を目安にしておくと、ユーザビリティとSEOの両面でバランスのとれた設計になりやすいといえます。
ステップ4:視覚的な図(マップ)に落とし込む
階層構造が決まったら、最後にそれを視覚的な図として表現します。テキストのリストだけではページ同士の関係性がわかりにくいため、ツリー図のような形にまとめることで、サイト全体の構造を俯瞰して把握できるようになります。
図にする方法は、手描きのスケッチでも十分に役立ちます。ただし、制作会社との共有や社内での確認に使うことを考えると、デジタルツールで作成しておくほうが修正や共有がしやすく、実務上は効率的です。
完成した図は、全体を俯瞰して最終チェックをおこないます。「このカテゴリは本当にこの位置でよいか」「ページの追加や削除が必要な箇所はないか」「トップページから各ページへの導線に無理はないか」といった観点で見直し、必要に応じて調整してください。
サイトマップ作成に使える代表的なツール
サイトマップの図を作成するにあたっては、特別なソフトウェアが求められるわけではありません。日常の業務で使っているツールでも十分に対応できます。以下に、代表的なツールとそれぞれの特徴をまとめます。
■Excel(Googleスプレッドシート)
Excel(Googleスプレッドシート)は、セルを活用してツリー状の構造を表現できるため、ページ数が多い場合でも管理しやすいのが利点です。各ページのURLやメモ欄を追加するなど、情報量を多く持たせたいときにも適しています。
■PowerPoint(Googleスライド)
PowerPoint(Googleスライド)は、図形を使って視覚的にわかりやすいマップを作成できます。プレゼンテーション資料としてそのまま使える点もメリットですが、ページ数が多い大規模なサイトの場合は描画領域が限られるため、やや不向きなケースもあります。
■Miro
Miroは、オンライン上で使える無料のホワイトボードツールで、複数人でのリアルタイム共同編集に対応しています。制作会社やチームメンバーとサイトマップを一緒に作り上げていくような場面では、とくに活用しやすいツールです。
無料のサイトマップ作成ツールでウェブサイトを可視化 (Miro)
※参照日:2026年3月3日
■Xmind
Xmindは、マインドマップ形式でサイト構成を整理できる無料ツールです。トピックの追加や移動が直感的にできるため、構成を検討しながらどんどん枝を伸ばしていくような使い方に向いています。ダウンロードして利用するタイプのアプリケーションです。
Xmind のマッピングソフトウェア(Xmind)
※参照日:2026年3月3日
■Canva
Canvaにも、サイトマップ用のテンプレートが用意されています。デザイン性の高い図を簡単に作成できるため、社内プレゼンや提案資料用に見栄えのよいサイトマップを作りたい場合には選択肢のひとつになるでしょう。
Canva
※参照日:2026年3月3日
どのツールを使うかは、チームの人数や共有方法、制作するサイトの規模によって変わってきます。まずは自分が使い慣れたツールで作成してみて、必要に応じて別のツールへ移行するというやり方でも問題ありません。
サイトマップ作成時に注意すべきポイント
サイトマップの作り方の手順を理解したうえで、ここからは作成時に見落としやすい注意点を3つ取り上げます。これらはいずれも、制作後の運用や実際のユーザー行動を見据えた視点であり、担当者が上司やキーパーソンに構成案を説明する際にも説得力を持たせやすいポイントです。
階層は深くしすぎない
前章でも触れましたが、サイトの階層構造はできるだけ浅く保つことが望ましいとされています。目安としては、トップページからできるだけ少ない操作で目的のページに到達できる構成が望ましいとされています(いわゆる「3クリック以内」を目安に語られることもあります)。ただし、サイト規模や情報量によって最適解は変わるため、使いやすさと情報設計のバランスを見ながら調整しましょう。
階層が深くなりすぎると、ユーザーにとって「今自分がサイトのどこにいるのかわからない」「目的の情報にたどり着くまで何度もクリックが必要になる」といったストレスが生じやすくなります。こうした体験が積み重なると、ページの途中で離脱されてしまう原因にもなりかねません。
また、検索エンジンは主にリンクをたどってページを発見するため、階層が深く内部リンクでつながりにくいページほど、見つかるまでに時間がかかったり、クロール頻度が下がったりする可能性があります。重要なページはナビゲーションや関連記事リンクなどから到達しやすくしておくことが大切です。※サイトマップはURLの発見を助けますが、送信したURLが必ずクロール・インデックスされることを保証するものではありません。
とはいえ、掲載する情報量が多い場合に無理にページを統合して階層を浅くしようとすると、1ページあたりの情報量が膨大になり、かえって読みにくくなるケースもあります。大切なのは「階層の深さ」と「1ページあたりの情報量」のバランスを見極めることです。迷った場合は、制作会社に相談しながら調整していくとよいでしょう。
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運用のしやすさを考慮したカテゴリ分け
サイトマップを設計する段階では、公開後の「運用」も視野に入れておくことが大切です。ホームページは公開して終わりではなく、お知らせの追加、ブログ記事の更新、採用情報の変更など、継続的にコンテンツを追加・編集していく必要があります。
たとえば、ブログやニュースといった更新頻度の高いコンテンツは、サイトマップ上で独立したカテゴリとして配置しておくと、記事を追加するたびに全体の構造を見直す手間が省けます。「お知らせ」というカテゴリの配下に個別の記事ページが増えていくような設計にしておけば、運用担当者がコンテンツを管理しやすくなります。
一方で、更新の可能性がほとんどない固定的な情報(会社概要やプライバシーポリシーなど)は、一度作成すれば長期間そのまま使い続けるページです。これらは階層やカテゴリ構成を頻繁に変更する必要がないため、最初の段階で適切な位置に配置しておくことで、運用時の負担を軽減できます。
サイトマップの段階で「どのページが今後更新されやすいか」「どのカテゴリに新しいコンテンツが追加されていくか」をある程度想定しておくと、公開後にサイト構造が複雑化してしまうリスクを抑えることができます。運用を見据えたカテゴリ設計は、長く使えるホームページを構築するうえで欠かせない視点です。
コンバージョン(問い合わせ)への導線を常に意識する
企業がホームページを持つ目的はさまざまですが、多くの場合、問い合わせの獲得や資料請求、採用エントリーといった「コンバージョン」が最終的なゴールになっているのではないでしょうか。サイトマップを作成するときも、このゴールへの導線を常に意識しておくことが重要です。
具体的には、どのページからでも「お問い合わせ」や「資料請求」のページにアクセスしやすいレイアウトを設計に組み込んでおくという考え方です。たとえば、グローバルナビゲーション(ページ上部の共通メニュー)やフッターに問い合わせへのリンクを常時表示させる設計は、多くのWebサイトで採用されています。
サイトマップの段階でこの導線を明確にしておかないと、デザインやコーディングの工程に入ってから「問い合わせページへの動線が弱い」と気づき、設計をやり直すことになる場合もあります。そうした手戻りを避けるためにも、サイトマップの時点で「ユーザーがどのページを閲覧していても、問い合わせに進める経路が確保されているか」を確認しておくことをおすすめします。
問い合わせフォームや資料請求ページをサイトマップのどこに配置するかは、サイトの目的やターゲットによって異なります。ただ、共通して言えるのは、これらのページはサイト全体のなかで「目立つ位置」かつ「アクセスしやすい階層」に置くべきだという点です。コンバージョンに直結するページの配置は、サイトマップ設計のなかでもとくに慎重に検討したい要素のひとつです。
制作会社へ依頼する際の「伝え方」のコツ
サイトマップの作成は、多くの場合、制作会社の専門的な知見を借りながら進めていくことになります。しかし、すべてを制作会社に任せきりにするのではなく、発注者側で「素案」や「参考情報」を準備しておくことで、制作会社からより的確な提案を引き出しやすくなります。ここでは、制作会社とのやりとりを円滑にするための2つのコツを紹介します。
自社で作成した「素案」をベースに相談する
制作会社に依頼する際、白紙の状態から「よいサイトを作ってほしい」とだけ伝えるのと、「こういうページ構成をイメージしている」という素案を共有するのとでは、打ち合わせの質が大きく変わってきます。
前章で紹介した4つのステップに沿って、たとえ簡易的なものであっても自社なりのサイトマップ素案を作成しておくと、制作会社側は「この企業が何を伝えたいのか」「どんな情報を重視しているのか」をすばやく把握できます。その結果、UXやUIの専門的な知見に基づいた改善提案を受けやすくなり、サイト全体の完成度が高まることが期待できます。
素案は完成度の高いものである必要はありません。Excelで作成したページの一覧表や、手描きのツリー図であっても、自社の意図が伝わるものであれば十分に機能します。「完璧な資料を作らなければ」と構えるよりも、「たたき台として制作会社に見せ、一緒にブラッシュアップしていく」というスタンスで臨むほうが、結果として双方にとって効率のよい進め方になることが多いようです。
また、素案の段階で自社の事業内容や強み、ターゲットとなるお客様の特徴、ホームページで達成したい目的(問い合わせの増加、採用応募の獲得など)をあわせて伝えておくと、制作会社はそれらを踏まえたサイト設計を提案しやすくなります。サイトマップの素案は、制作会社との共通言語を作るための第一歩ともいえるものです。
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- 作って終わりではなく、公開後の活用まで見据えて進めたい
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競合他社のサイト構成を参考に伝える
自社の要望を言葉だけで正確に伝えるのは、意外と難しいものです。「使いやすいサイトにしてほしい」「見やすいデザインがよい」といった抽象的な表現だけでは、制作会社側が具体的なイメージを掴みにくく、認識のズレが生じることもあります。
そこで有効なのが、競合他社や同業種のWebサイトを「参考事例」として共有するという方法です。たとえば、「A社のサイトはサービス紹介の分類がわかりやすい」「B社のサイトはトップページから問い合わせフォームへの導線がスムーズだ」「C社の採用ページの構成を参考にしたい」といった形で、具体的なURLとともにどの部分を評価しているかを伝えると、制作会社は発注者の意図をより正確に汲み取ることができます。
逆に、「D社のサイトは階層が深くて情報が見つけにくい」「E社はページ数が多すぎて全体像がわかりにくい」といった「こうなりたくない」という事例を伝えることも同じくらい効果的です。良い例と避けたい例の両方を提示することで、制作会社は目指すべき方向性と避けるべきリスクの両面を把握でき、より精度の高いサイトマップの提案につながります。
参考にするサイトは同業種に限る必要はありません。異なる業種であっても、「この導線の設計は自社サイトにも取り入れたい」と感じるものがあれば、積極的に共有してみてください。制作会社にとっては、こうした具体的なイメージの共有がもっとも助かる情報のひとつです。
まとめ|戦略的なサイトマップで成果の出るホームページを
サイトマップは、Webサイトの全体像を設計段階で可視化するための構成図であり、ホームページの成果を左右する土台ともいえる存在です。本記事で紹介した内容をあらためて振り返ると、以下のようなポイントが挙げられます。
- サイトマップには「HTMLサイトマップ」「XMLサイトマップ」「サイト構成図」という異なる意味があり、制作初期段階で作成するのは主にサイト構成図である
- サイトマップを作成することで、情報の漏れ防止、ユーザー導線の設計、制作会社との認識共有といったメリットが得られる
- 作り方の基本は「ページの洗い出し → カテゴリ分類 → 階層構造の決定 → 図への落とし込み」という4ステップ
- 階層は3階層以内を目安にし、運用のしやすさとコンバージョンへの導線も設計に組み込んでおく
- 制作会社への依頼時には、自社の素案と競合の参考事例を共有すると、プロジェクトが円滑に進みやすい
自社のホームページにどんなページが必要で、どのような構成でユーザーに情報を届けるか。この問いに向き合い、整理していくプロセスそのものが、成果につながるホームページづくりの出発点です。
株式会社WWGでは、企業のコーポレートサイト制作・運用をサポートしています。ターゲットに合わせたUX/UIデザインに基づくサイト構成のご提案から、公開後の運用改善まで一貫して対応が可能です。サイト構築やサイトマップの設計でお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。