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ふだんスマホやPCで文字を打っていると、「変換機能が優秀なおかげで、間違った読み方でもきちんと変換される」と感じること、ありますよね。その機能になれていると、「あれ?本来はなんて読むんだっけ?」なんてことも。
オンライン会議の普及で「声に出して会話すること」の重要性が見直されている今、改めて「間違えて読みがちな日本語」をご紹介したいと思います。
「間違えて書きがちな日本語」についてもご紹介していますので、よければ以下の記事もご参照ください。
【ずつorづつ?】実は間違えて書きがちな日本語5選
https://wwg.co.jp/blog/23143
目次
1.【一段落】ひとだんらく or いちだんらく
「いちだんらく」が正解です!
国語辞典などでも、「“ひとだんらく”は誤読」あるいは「話し言葉ではよく使われる」としているものが多いようです。
そもそも熟語は、「音読み+音読み」か「訓読み+訓読み」の組み合わせが基本です。
簡単に区別すると、音読みは「漢字の音だけを示した読み方(中国語の発音がもとになっている)」で、訓読みは「漢字の意味を示した読み方(日本語として解釈しなおしたもの)」といったイメージですね。
「ショク(音読み)」と聞いても「色・職・食・植…」といろんな漢字が当てはまりますし、「ショク」という音そのものには意味がありません。しかし、「いろ(訓読み)」と聞けば「色」という漢字が当てはまり、意味も「赤・青・黄などのカラーのこと」だとわかります。
さて、「段」の音読みは「ダン/タン」で、訓読みは「きざはし」です。「落」の音読みは「ラク」で、訓読みは「お(ちる)/さと」になります。
つまり、「段落」という熟語は「音読み+音読み」の熟語になるんですね。
では「一」はどうかというと、音読みは「イチ/イツ」で、訓読みが「ひと/はじ(め)」だそうです。ということで、音読みトリオである「イチダンラク」が正解になります。
ちなみに、原則「音読み+音読み」か「訓読み+訓読み」である、というルールにももちろん例外はあります。
「音読み+訓読み」の熟語を「重箱読み」、「訓読み+音読み」の熟語を「湯桶読み」といい、基本とは違ったルールの読み方として区別されています。
2.【代替】だいがえ or だいたい?
「だいたい」が正解です!
「【一段落】ひとだんらく or いちだんらく」でも書いた通り、熟語は一部例外を除いて「音読み+音読み」か「訓読み+訓読み」の組み合わせが基本です。
そう考えると、音読み同士の「ダイ+タイ」が正解で、音読みと訓読みの組合せになる「ダイ+か(え)」ではないことがわかります。
ただし、口頭で「だいたいでどう?」などと言われると、「大体」との区別が付かずに混乱することも。こういった背景から「だいがえ」という読み方が広まった一面もあるかもしれませんね。
ビジネスシーンで「だいがえ」とおっしゃる方も多いので、間違っていることを踏まえた上で「だいがえ」を使うか、「だいたい案」という言い方で「大体」と区別するといいかもしれません!
3.【早急】そうきゅう or さっきゅう?
「さっきゅう」が正解です!
字面からだと違和感があるかもしれませんが、本来の読み方は「さっきゅう」です。「早」を「さっ」と読む単語は、ほかにも「早速(さっそく)」がありますね。
これは世代性別を問わず、ほとんどの方が「そうきゅう」と読んでいる単語です。「さっきゅう」と読んだほうが、かえって誤解を招くかもしれません。特に、音声が聞き取りにくい電話やオンライン会議では「え?」と聞き返されてしまうかも…。
教養として「本来はこう読むんだな」という知識は持っておいて、相手の使い方に合わせるとよさそうです。
4.【豚汁】とんじる or ぶたじる?
「ぶたじる」が正解です!
こちらも「【一段落】ひとだんらく or いちだんらく」で取り上げた、“熟語は基本的に「音読み+音読み」か「訓読み+訓読み」で読む”というルールに当てはまります。
「汁」という字の音読みは「ジュウ/シュウ」で、訓読みが「しる/つゆ」です。訓読みの音が濁って「じる」と読むので、「豚」は訓読みである「ぶた」が正解になります。
ですが、地域によって読み方が違ったり、全国的に見れば「とんじる」派が多かったり、というデータもあるようです。
参考:「とんじる」「ぶたじる」どっちが正解? 全国調査で「国境」わかった
https://j-town.net/2014/02/20100998.html?p=all
食品・飲食業界の方を除いて、ビジネスシーンで使うことはあまりないかもしれませんが…ランチタイムの雑談として挙げてみてはいかがでしょうか?出身地にバラつきがある職場なら、「どっち派?」なんて話で盛り上がるかもしれません!
5.【押印】おしいん or おういん?
「おういん」が正解です!
こちらも「【一段落】ひとだんらく or いちだんらく」と同じルールです。熟語は一部例外を除き、基本的には「音読み+音読み」か「訓読み+訓読み」で読みます。
「印」の「イン」は音読みで、「しるし」が訓読みなので、そこに合わせると「押」は音読みの「オウ」を組み合わせるのが正解です。「お(す)」は訓読みですね。 ビジネスシーンでも頻繁に使われるので、覚えておいて損はないと思います!
6.まとめ
今回は、読み間違えやすい漢字や熟語についてご紹介しました。ビジネスシーンではわざわざフリガナをふることも少ないので、間違えて覚えたらそのまま…なんてことはよくありますよね。
きちんとした読み方を知らなくても、字面から意味を読み取ることができる「曖昧さや寛大さ」が日本語の面白いところです。
言葉は円滑なコミュニケーションに欠かせない、大切なツールのひとつ。間違った読み方や、正解だけど耳慣れない読み方をしている方がいても、曖昧に、寛大に、相手を尊重してコミュニケーションをとりたいですね。
ライター:野倉
愛知県内から名古屋市を中心にホームページ制作を行っている会社
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