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「これって、AIで生成されたものなのだろうか・・・」と判断に迷ったことはありませんか?AIの利用がだんだんと一般化されていくなかで、「AIが作ったのか、人が作ったのか」の問題への議論が絶えません。
そうしたなか、“AIによって作成されたコンテンツかどうか”を判断するAI判定ツールの利用が増加しています。
そこで今回は、AI判定ツールの定義やツールを使ってみた感想、利用時の注意点について解説していこうと思います。「本当に信頼してもよいのか・・・」という不安もあると思いますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
2.1.生成AIチェッカー
2.2.GPTZero
2.3.Smodin
2.4.Copyleaks
1.AI判定ツールとは
AI判定ツールとは、テキストや画像、動画といったコンテンツがAIによって生成されているかどうかを判別するためのツールです。(※精度は100%ではありません)
AI判定ツールはすでにビジネスや教育現場などでの利用が進んでいると言われています。
たとえば、提出されたレポートにAIが活用されていないかどうか、書類内の写真がAIによって生成されたものではないかどうか・・・など、AI技術が介入できるデータを少しでも正確に審査・判別するために利用されているんです。
「どうやってAIが作ったかどうかを判断しているの?」と不思議に思いますよね。一般的には「AIなのか、人なのか」の判断基準の軸は以下にあると言われています。
・正確性:誤った情報が混ざり込んでいないか
・創造性:オリジナリティがあるか
・倫理性:倫理観に反する内容が含まれているか否か
人間であれば「この情報は正確なのか」「倫理性を欠いていないか」を判断したうえで、文章等のコンテンツに反映できます。
一方でAIの場合は「学習データ」として読み込ませたものを「正しい」と定義づけ、そのデータをもとに指示されたコンテンツを生成するため、誤った情報のままになっていたり、倫理観に反した表現や柔軟性に欠けた表現になってしまったりすることがあります。
AI判定ツールはコンテンツデータ全体のパターンを解析し、AIによって作成された可能性が高いのかどうかを判定するサービスです。AIと人の微妙な違いを人間のみで判定するのは難しいため、判断材料を増やすためにAI判定ツールが使われているということですね。
しかし、AI判定ツールの結果がすべて正しいわけではなく、完全にオリジナルで作成した自分の文章でも「AIによって作成された可能性が高い」という判定が出ることもしばしばあります。
そのためあくまでも、正しい判断のための一つの判断材料として活用されています。
2.おすすめのAI判定ツール4選
ここからは、よく利用されているおすすめのAI判定ツールについてポイントをまとめて解説していきますね。無料版を利用してみて感じた”こんな場合におすすめかもしれない”、という私の個人的な感想も交えながらお伝えしていきます。
AI判定ツールにもたくさんの種類があり、無料で利用できるものから、有料での利用が必要なものまで様々です。強みや特徴も異なるため、あらかじめツールの特徴を理解したうえで活用することが、より精度の高い判定につながります。
今回は、広く利用されている以下の4つのツールをピックアップします。1つずつ順番に見ていきましょう。
■生成AIチェッカー
■GPTZero
■Smodin
■Copyleaks
比較の早見表も作成してみたので、参考にご覧ください。
2.1. 生成AIチェッカー
特徴
生成AIチェッカーは、記事やレポートといった文章(テキスト)に利用できるAI判定ツールです。AI特有の言い回し・語彙の偏りを見つけ出し、「AIらしさ」を判定してパーセンテージで表示してくれます。
アカウントを作成する必要もなく、無料で利用できるため手軽に利用できるAI判定ツールとして広く利用されているツールですね。文字数の上限は1万字までとなっています。ちなみに、ファイルのアップロードはできません。
対応範囲は、記事・レポート・論文形式の文章のみとなっており、物語や日記、会話文には対応していない点も注意が必要です。有料プラン等のサポート体制や高度な機能の提供はないため、参考程度にAI判定ツールを使いたい場合におすすめのツールでしょう。
・対応しているAIモデル:公式ページでは非公表
使ってみた感想
短い文章(500文字以下)では、精度が低くAIで作成した文章でも「人によって書かれたテキストである可能性が高いです」と表示されることが多々ありました。
生成AIチェッカーのページ下部にも「500文字以上の入力をした場合、精度が上がる傾向があります。」と記載されているので、判断材料となる文字量は多い方が良さそうですね。
ちなみに、ChatGPTで書き出した「AI判定ツールとは何か」を説明する文章を読み込ませてみたところ、80%の確率と表示されました。
生成AIチェッカーは完全に無料で利用できます。その分、サポート体制や高度な機能の提供はないため、参考程度に「AI判定ツールってどんな感じ?」と試してみたい方におすすめです。
■参考:User Local 生成AIチェッカー
https://ai-tool.userlocal.jp/ai_classifier
(参照日:2024年12月30日)
2.2. GPTZero
特徴
GPTZero(ジーピーティーゼロ)は、AI生成テキストの判定ツールです。教師向け、作家向け、学生向け・・・といったユーザー別にツールが用意されており、教育現場やビジネスの場でも利用されています。またGoogleChromeの拡張機能を利用することで、Webページを閲覧しながらAIコンテンツをスキャンすることができます。
ファイルのアップロードも可能なので、たとえばPDFデータやワードデータ内のテキストを判定したい場合にも便利です。
無料での利用も可能ですが、月間ワード数は1万までと上限があり、利用できる機能にも制限があります。有料版になると、AIの精度が上がったり、多言語に対応したり、セキュリティが強化されたり、・・・とより良いサービスを受けることが可能ですよ。
・対応しているAIモデル:ChatGPT、GPT4、Google-Gemini、LLaMa…といったさまざまな AI 言語モデルに対応
使ってみた感想
ChatGPTで書き出した「AI判定ツールとは何か」を説明する文章をGPTZeroで読み込むと、98%の確率でAIが生成したと表示されました。
一方で、ChatGPTで書き出した日記を読み込ませた場合は、人が書いたと判断されました。GPTZeroでは、モデルトレーニングのデータに「科学的な文章からブログ、ニュース記事など様々な文章を利用している」と公表していますが、個人の日記のような創造性・感情表現が多い文章については、まだまだ精度に課題がありそうです。
GPTZeroは、有料版を利用すれば教育現場やビジネスでも利用できる精度高いツールですが、ツール自体の言語表記は英語のみになっています。(Googleの翻訳機能などを利用するイメージ)
私は英語が不得意なので、少しだけ複雑さ・分かりにくさを感じました。日本語のAI判定自体は可能ですが、ツールの表記が英語なので、日ごろから英語を使う業務に携わるなど“英語に抵抗がない”場合に、おすすめかもしれません。
大前提としてツールはシンプルなデザインになっているので、翻訳の日本語が気にならなければ、とても使いやすいと思います。また、ファイルのアップロードでJPG画像をアップしてみると、画像内のテキストを認識してくれました。画像からテキストを抽出して認識するOCRにも対応しているようなので、この点も便利さを感じました。
■参考:GPTZero
https://gptzero.me/
(参照日:2024年12月30日)
2.3. Smodin
特徴
Smodin(スモーディン)は、AIのライティングツールやAI判定ツールといったライティングに関するAIを提供しています。世界中のライターや作家から高い評価を得ており、Smodin公式ホームページにも多数のレビューが掲載されています。
文字数は5000文字で週5回まで、といった制限付きではあるものの無料で利用できるプランがあるので、お試しで使用できるのもうれしいポイント。ファイルのアップロードもできます。
AI判定ツール以外の機能も充実しているので、ライティング業務をおこなう方で、AIツールを試してみたいという場合におすすめです。
・対応しているAIモデル:ChatGPT、Bard、またはその他の AI ツールなど
使ってみた感想
Smodinでも、ChatGPTで書き出した「AI判定ツールとは何か」を説明する文章を読み込ませてみたところ、AIである確率は100%と表示されました。AIだと判断されているテキストがマーカーで色付けされており、非常に見やすいです。
一方、こちらも興味本位ですが、ChatGPTで書き出した日記を読み込ませてみました。結果は先ほどと同様でAIではない(AIである確率は0%)と判断される結果となりました。
ChatGPTの日記、恐るべし・・・(笑)
Smodinは、AI判定だけではなく、リライトやAIライティングといった、“ライティングをサポートするAIツール”がトータル的に揃っているので、作家、ライター、といった文字を書くお仕事をされている方におすすめだと感じました。ちなみにアップロードできるファイルは、.doc、.docx、.pdfのみだったのでJPG画像には対応していないようです。(2024年12月時点)
ツール自体も日本語表記に対応しており、デザインやレイアウトもとてもわかりやすくて使いやすかったです。創作活動を効率的にサポートしてくれそうですね。
■参考:
・Smodin
https://smodin.io/ja
・Smodin レビュー
https://smodin.io/reviews
(参照日:2024年12月30日)
2.4. Copyleaks
特徴
Copyleaks(コピーリークス)は、AI検出や盗作チェック、ライティングアシスタントに利用できるAIツールを提供しています。企業向けや教育機関向けにAPI統合やLMS統合※を提供しており、ビジネス・教育現場でも広く利用されています。
Copyleaksプラットフォームでの利用と、GoogleChrome拡張機能での利用が可能です。 拡張機能で利用すると、検索結果に対してAI検出をおこなうことができます。
無料で試しに利用することも可能ですが、制限付きなので有料利用が基本のツールとなっています。もちろんファイルのアップロードも可能で、見やすく分かりやすい画面レイアウトも人気の理由の1つです。
・対応しているAIモデル:ChatGPT、Gemini、Claude、Jasper 3、T5等の大規模言語モデル(LLM)など
※API統合:CopyleaksのAPIを利用して、自社向けにカスタマイズが可能です。
※LMS統合:LMSとは、学習管理システム(Learning Management System)の略語で、eラーニングのベースとなるシステムを指します。従来のシステムにCopyleaksのLMSを統合し、一括管理ができるようにするなどの相談も可能です。
使ってみた感想
Copyleaksでも、ChatGPTで書き出した「AI判定ツールとは何か」を説明する文章や日記を読み込ませてみたところ、日記に対するAI判定の結果が「AIコンテンツ32%」と表示されました。今回試してみた他のツールよりも、確率が高いですね。
ちなみに「AI判定ツールとは何か」を説明する文章については、100%の確率となっています。
使用感については、上記3つのツールと比較すると、結果が出るまでに少し時間がかかりました。(じっくり読み込まれてる感じ・・・)
Copyleaksは画像からテキストを抽出して認識するOCRの機能も付いており、JPG画像などのチェックが多い場合には便利ですね。ファイルをアップロードする画面から、「OCR」を選択できます。
また、AI検出時に文章を入力する際に、文字サイズを大きくしたり、太字にしたり、書体を変えたり・・・といった調整が可能な点や、AIの作った文章の可能性が高い単語をマーカーで色付けしてくれる点など、「画面の見やすさ」も魅力だなと思います。
Copyleaksは有料版のサービスが用意されていて、教育現場やビジネス向けにも提供されているツールであるため、精度やセキュリティも担保されており、安心して利用できそうです。サイトも日本語に対応しているので、トータル的にバランスの取れたツールだと感じます。(ところどころ日本語に違和感がある点はありますが・・・笑)
■参考:
・Copyleaks
https://copyleaks.com/ja/
・Copyleaks AI検出
https://copyleaks.com/ja/ai-content-detector
(参照日:2024年12月30日)
***
全体の傾向として、レポートや論文といった知識をまとめる文章については、AI判定ツールの精度も高く発揮できる傾向にあるようです。その一方で、日記のような個人の意見・感情を表現するような文章については、ツールのトレーニングデータの偏りも関係しているかと思いますが精度が低いようですね。
人が書いた文章であっても、フォーマットがきちんと決まった文章は、AIである可能性が高く判定される可能性がありそうです。
今回ご紹介したツールはお試しで無料利用できるものばかりなので、気になる方はぜひ試しに使ってみてくださいね。
3.AI判定ツール利用時の注意点と心得
AI判定ツールは、たしかに便利なツールではあるものの、利用する際には注意すべきこともあります。
まずは、「AI判定ツールは完璧ではない」ということを心得ておきましょう。どのツールを使う場合でも、ツールが出した判定が100%正しいということはありません。
自分でイチから作成した文章であっても、偶然AIが作成する文章の癖に似てしまえば「AIが作成した可能性が高い」という判定が出てしまうことも珍しくありません。
とくに、論文やレポートといった形式が整った文章や、感情等の表現が少ない単調な文章はAIと判定されてしまうことが多々あります。
ツールによって、ライティング業務に特化したものや、論文・レポートに特化したもの、盗作のチェックができるもの、というように特徴や強みが異なるので、1つのツールに固執しすぎず、判定したい対象に併せたツール選びをおこなうことも大切でしょう。
***
<おまけ:コンテンツ制作者の心得>
今やAIが文章や画像、動画を作れる時代になりました。これまではクオリティの高いコンテンツを生み出せる代表格が人間であることが当たり前でしたが、これからの時代はそうはいきません。
AI判定ツールの精度が100%でない以上「AIが作ったのか、人が作ったのか」という議論は尽きないため、「このコンテンツは自分が作ったものである」ということを証明できるようにしておくことも重要かもしれませんね。
4.まとめ
今回は、AI判定ツールの基礎知識やおすすめのツールについて解説しました。
今回ご紹介したツールを私も実際に利用してみましたが、あらためて精度についてはこれからまだまだ磨いていく必要があるものだとも感じました。
今後、AIの利用がどんどん一般化されていくなかで、“人が作ったコンテンツの価値”を守るためにも、AI判定ツールの最新の情報をインプットし、より良い活用を模索していくことが大切でしょう。
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