2023年7月1日から従来版Googleアナリティクス（以下、UA）でのデータ取得が終了し、Googleアナリティクス4（以下、GA4）へ完全移行となりました。

新しく増えた指標、なくなった指標、名前が変わった指標など様々あり、今までと同じようなデータを確認するにはどうすればいいのかとお悩みの方もいらっしゃるかと思います。

そんな中、UAから引き続き存在している「直帰率」という指標を見て、ここは変わっていない！と一安心…したくなりますが、ちょっとお待ちを。

名前こそ変わっていませんが、実は指標の意味するところが少し変わっているんです！

何か対応が必要ということはないので、データを見る際に知っているだけで大丈夫。
簡単に説明していきます。

目次

1. UAでの直帰率とは
2. GA4での直帰率とは
3. GA4で直帰率を確認する方法
4. まとめ

UAでの直帰率とは、その名の通り「1ページだけ見てサイトを離れたセッションの割合」です。

流入元となった最初の1ページしか見ていなければ、その1ページをどれだけしっかり読み込んでいても、PDFのダウンロードや外部リンクのクリックをしていても直帰としてカウントされます。

※PDFダウンロードや外部リンククリックについては、別途イベントトラッキングを設定していれば直帰にカウントされないようにすることもできます。

そのため、直帰率が高い＝ユーザーのニーズにあっていないとは必ずしも言い切れず、滞在時間等の他の指標と合わせて判断をする必要がありました。

GA4での直帰率には、「エンゲージメント」という新しい概念が関わってきます。

エンゲージメントとは、簡単に言えばユーザーによる意味のある操作のこと。
ページビューはもちろん、ぺージのスクロール、外部リンクのクリック、フォームの入力など、サイト上で行われたアクションがエンゲージメントになります。

そして、直帰率とはこれらの「エンゲージメントがなかったセッションの割合」のことです。
つまり「1ページしか見ていない＝直帰」とはならないわけですね。

そうなると、今まで直帰としてカウントされていたセッションの中でも意味のあるものはカウントされなくなるため、GA4ではUAよりも直帰率が低くなるところが多いと予想されます。

元から高かった直帰率がGA4になっても変わらず高いという場合には、一度ファーストビューなどページ内容の見直しを検討してみてもいいかもしれません。

UAでは特に設定をしなくても直帰率のデータを見ることができましたが、2023年8月現在、GA4では追加の設定が必要です。

探索レポートを作成する方法と、既存のレポート画面に追加する方法とありますが、今回はより作業の少ない既存のレポート画面に追加する方法をご紹介します。

①設定する画面を開く

画面左メニュー内【レポート】を開き、【ライフサイクル】の【エンゲージメント】内ある【ページとスクリーン】を表示します。

②レポートに指標を追加

画面右上の「レポートをカスタマイズ」を開き、【指標】→【指標を追加】の順にクリックし、「直帰率」と入力、表示された名称をクリックで選択して【適用】します。

③保存して完了

その後、忘れずに上部にある青い「保存」ボタンをクリックしてください。

その際「現在のレポートへの変更を保存」か「新しいレポートとして保存」かを選択できます。

「現在のレポートへの変更を保存」にすると既存のレポートに直帰率が追加され、「新しいレポートとして保存」にするとライブラリに新しいレポートが作れます。

好きなほうを選択すればいいのですが、少しでも上書きが心配なら「新しいレポート」にしておくと安心です。

ちなみに、レポートページの項目にライフサイクルがない場合は、ライブラリから公開の設定をしてください。

ページの真ん中の「コレクション」というエリアにライフサイクルがあるので、右上のメニューボタン内の「公開」をクリックするとレポートの項目に追加されます。

GA4での直帰率はUAと比べ、より意味のある指標になったと言えるでしょう。

UAでは同じくらいの直帰率だったページがGA4だとまったく違う数値になっていたりするので、この差が生まれた原因はどこにあるのか？などを考えてみると、また新しい発見があるかもしれません。

新しい指標をいきなり活用するのは難しくても、これまでと同じ名前の指標なら心のハードルも下がるはず！

まだ手が付けられていない…という方は、良ければご参考ください。

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キャサリン

営業アシスタント

企画・開発部所属、2018年入社の営業アシスタント。
社内イチ業務内容が多岐にわたり、「制作以外のすべてを担う」と言われている、らしい。