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こんにちは!WWGライターのわくわくさんです。
最近はAIの台頭もあって、「会議中の声や録音したものから、自動的に文字起こしするツール」の普及が目立つようになってきました。
私も取材の際に録音したものを文字起こしツールにかけますが、気になるのは「結局どれが一番いいの?」というところ。
今回は、ホームページ制作会社の取材ライターである私が実際に使ったことのある「LINE CLOVA Note(ラインクローバノート)」「Microsoft Word(マイクロソフトワード)」の2つを比較してみたいと思います。
私個人の使用感にとても偏っているので、あくまで個人の感想であるという点にご注意いただけますと幸いです!
目次
1.基本仕様の比較
実際に比較してみる前に、まずは基本的な仕様を見比べてみます。各ツール制限がかかるポイントが違うので、「自分がどのように使いたいか」を考えながら検討してみてください。
1-1.LINE CLOVA Note
「LINE CLOVA Note」(以下CLOVA)は名前のとおり、メッセージアプリであるLINEの系列サービスです。LINEのアカウントでログインすれば、誰でも無料で使うことができます。
気をつけておきたいポイントは以下のとおりです。
<LINE CLOVA Note 基本仕様>
・LINEアカウントがあれば無料で使える
・専用のスマホアプリあり
・リアルタイム文字起こし、録音データ取り込み両方できる
・月300分まで文字起こし可能
・ユーザーデータの取得に協力すれば600分まで拡大
・音声を聞きながらテキストの編集ができる
・テキスト、Word、Excel、SRTファイルでDL可能
・m4a,mp3,aac,amr,wavファイルに対応
基本的には月に300分(5時間)の音声が文字起こしできます。
AIはさまざまなパターンを学習することで精度を上げていくものなので、「ユーザーデータの取得に協力」すると、リワードとして月300分の制限が月600分(10時間)まで拡大されます。
学習したデータは保護され、音声の内容がそのまま他人に出力されることはもちろんありません。
ですが、重要な情報を取り扱う際には十分注意してください。私も実際に文字起こしするときは、一部の音声(固有名詞や社外秘の情報など)をカットしてからツールに流し込むようにしています。
1-2.Microsoft Word
Wordにも文字起こし機能が付いています。有料プランに加入していれば利用可能なようです。サブスクに加入しているのに使ったことがなかった!という方は、よかったらぜひ活用してみてくださいね。
マイクからリアルタイムで音声を受け取って文字起こしすることは、ダウンロード版でもWeb版でも可能です。が、録音した音声データを読み込んで文字起こしするのはWeb版のWordのみ対応なので、その点ご留意ください。
<Microsoft Word 基本仕様>
・有料プラン加入者のみ利用可能能
・リアルタイム文字起こしはWeb版、DL版両方できる
・録音データの取り込みはWeb版のみ
・月の利用時間は無制限(2024年7月現在)
・文字起こし後そのままWordデータを編集できる
・データは自動的にOne Driveに保存される
(もちろんWordでDLもできる)
・wav,mp4,m4a,mp3ファイルに対応
利用時間が無制限というところが魅力的ですね。
ですが、まだテスト機能なようで、「いつまで無制限かわからないから、今のうちに使ってね」といったニュアンスの注意書きがされています。(下図参照)
以前はCLOVA同様300分くらいの上限があって、無制限になってから1~2年くらいはこの状態であるような…記憶が…うっすらと…。ユーザーのテストデータが十分に集まっていないのかもしれません。というか、この機能があることに気づいている人が少ないのかも…?
何にせよ、使うなら今!ということですね。
もしこの記事をきっかけに使う方が増えて、Microsoftさんが「使う人が増えたので、月の上限を設けます!」となったら私も困るので、微妙な気持ちではありますが…笑
1-3.どんな人におすすめ?
実際に使っていただくのが一番いいのですが、まずは基本仕様の段階で「どんな人におすすめか?」を考えてみます。
ざっくり結論を述べると、「月にそれほど文字起こしする必要がないならCLOVA」「文字起こしの機会が非常に多いならWord」と言えそうです。
CLOVAは文字起こし専用ツールということもあって、スマホアプリで手軽に使えるのも魅力ですね。
企業で活用する際でも、たとえば「社内のコミュニケーション改善についての会議」というような社外秘の情報を含まない内容であれば、データ取得に貢献して、月10時間に拡張してからCLOVAを使ってもよさそうです。
ただ、月5~10時間以上、取材または会議を行うとなると、Microsoftのサブスクに加入したほうが総合的に費用対効果が高そうな気もします。会議の場にノートPCを持ち込んでその場で文字起こししてもらえば、デバイスの問題もなさそうです。
Microsoftのサブスクに加入していて「月にどれくらい使うかわからない」「とりあえず試してみたい」という方なら、そのままWordを使うのをおすすめします。
2.精度の比較
実際の精度はどのくらいか、手元の録音データで比較してみました。
通常であればリアルタイム文字起こしのほうが多いかもしれませんが…取材ライターは録音データを扱うことのほうが多いので…。使用した音声データの詳細は以下のとおりです。
<音声データの詳細>
・ファイル形式はmp3、時間は40秒ほど
・対話者は2人
・採用について取材のシミュレーションをしているところ
内容としてはざっくりと「前回は、採用についてのブログ記事を書くためにインタビューをしました。今回はその後編となる記事を書くために、別の視点でインタビューしますね」「了解、わかりました」というようなことを話しています。
2-1.LINE CLOVA Note
ざっくりと内容は拾えている印象です。
話者が一人としてカウントされているのは、二人目であるインタビュイー(取材を受けている人)の声が小さかったからかなあと思います。「はい」とか「うん」とかが二人目のセリフです。ちなみに「ガチ」は「バッチリ」でした…笑
あらためて聞き直してみたら、「前回は」と「営業の」の間に「えっと」という私の声が入っていましたが、カットされていますね。ほかにも何か所かあった「えっと」「あの」という言葉はキレイに削除されています。
「現場のに」は日本語として違和感がありますが、これは私が普通に言い間違えた部分です…正確に起こしてくれてありがとうございます…はずかし…。
総括すると…
・「えっと」「あの」というような特定の言い淀みワード的なものは自動的に削除される
・言葉の認識(漢字の変換など)の精度は高い
・全体的に「自動で整えられている感」が強い
・編集して話者アイコンを追加すれば「誰が何を言ったか」は明確に記録できそう
2-2.Microsoft Word
ものすごく細かく区切ってくれていますね。CLOVAではなぜか「ガチ」になってしまった「バッチリ」が拾えているのがすごいです。
その一方で、「えっと」「あの」はカットされているところもありつつ、CLOVAと比べると多めに残っています。音声データに対して非常に忠実な印象ですね。おかげさまで自分がどれだけ言い淀んでいるかバレバレで、これはまた恥ずかしいのですが…。
言い換えれば、セミナーなどで自分が話した内容を振り返ったりするのに向いていそうです。
「ここの言い方はちょっとわかりにくかったかも」「いつもここで嚙んじゃうから、別の表現にしようかな」といったイメージですね。
総括すると…
・音声データをストレートに文字起こししている
・細かくタイムスタンプが押されるので、文字から音声をたどりやすい
・一人ではっきりと発言した内容を読み取るのは得意な印象
3.結局どっちがいいの?
結論から言うと、「複数人の会話を記録するならCLOVA」「セミナーや講義で一人が話した内容を記録するならWord」という印象でした。
CLOVAはやはり専用ツールなだけあって、テキストを編集したり、アイコン付きで話者を追加できたり、という機能面が非常に優れています。大きな不便もなく、誰でも手軽に使えるとことがいいですね。
Wordのほうが性能的にはやや物足りないですが、CLOVAに拾えなかった音声が認識できていること、音声に忠実という点(自動的な調整が入らない)という点で差別化できること。何より、文書作成ツールのおまけ機能と考えれば十分な性能であるというところから、CLOVAとは別の活用方法が期待できそうです。
4.まとめ
ホームページ制作において取材をする機会の多いライターが、文字起こしツールの「LINE CLOVA Note」と「Microsoft Word」を比較してみました。
やる前は正直なところ「専用ツールだし、CLOVAのほうがだいぶ優勢なのでは?」と思っていたのですが、実際に比較してみるとWordにも強みとなる点が意外とあって驚きました。
普段の取材音声はCLOVAで、人前に立って話したあとの反省や振り返り目的ならWordで…と使い分けてみようと思います。
取材後の何が一番大変って、「機械越しの自分の声を聞き返す」ということなんですよね…文字起こしの作業自体は好きなのですが…。
完全になくすことはできないので毎回ある程度は取り組みますが、可能な限りツールと併用して、業務の時短に繋げていきたいです!
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わくわくさん
ライター
企画・開発部 ライター。2020年にWWGへ入社。Webサイトの文章作成をはじめ、キャッチコピー、Web記事、座談会ページ、インタビュー、校正など、ライティング関係の業務を担う。最近ささくれが減ってきていてうれしい。