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「IoT家電」などの言葉で、IoTというキーワードを耳にすることが増えてきました。「結局IoTって何なの?」という方にもわかるように、その仕組みから活用例まで、なるべく簡単に解説していきます。
IoTと関わりの深いエッジデバイスについての記事も掲載しております。
エッジデバイスって何?いまさら聞けないワード・シリーズ
よければご参照ください。
目次
IoTとは?
IoT(アイオーティー)とは「Internet of Things」の略です。日本語で「モノのインターネット」という意味になります。
IoTは「物を直接インターネットにつなぐ仕組み」です。
パソコンやスマートフォンがインターネットにつながるのは、もう当たり前ですよね。ですがIoTは洗濯機や冷蔵庫など、今までインターネットにつながずに使っていたものも、ネットを介して便利に使うシステムです。
IoTの仕組み
インターネットを介して得た情報を元に、デバイス(device=装置)を操作します。…と、一口に言ってもわかりにくいですよね。簡単に言うと、以下ふたつの動きを繰り返しています。
・クラウドからデータを受け取って、それを元に動く
・ユーザーの利用状況をクラウドに送って、計算する
たとえば、エアコンの温度調整。今までは「もうちょっと涼しくしたいな」と感じたら、手動で温度設定を下げていました。ですが、インターネットを介して天気・気温の情報を得られたらどうでしょう?
夏場の冷房や冬場の暖房は当然のこと、冷夏や暖冬にも、自動的に空調管理がなされます。
また、利用回数を重ねてデータを計算すれば、「このくらいの広さの部屋で、このくらいの人数がいたら、○○℃くらいの温度が適温」といった細かい調整も自動でしてくれるようになります。
急速な普及の理由
なぜ昨今急激に「IoT化」がささやかれるようになったのでしょうか?複数の要因が重なってのことですが、以下のような点がメインに挙げられそうです。
・人口減少による働き手の不足
・スマホやタブレットの普及
・通信技術やAIなどの発展
少子高齢化が社会問題となって久しく、日本の総人口は2020年現在も、大きな流れでは下降しています。世界的に見ても事業の「機械化」は多く望まれているので、人間の手をあまり必要としないIoTの仕組みは現代社会の目指すところに近いのかもしれません。
また、スマホやタブレットを持つことが当たり前の時代になりました。通信技術も発達し、AIの台頭が期待され…と、IoTが利用しやすい環境がそろってきた、という点は、推奨される一因でありそうです。
IoTでできること
主にできることは「把握・操作・通知」の三つです。
・カメラやセンサーなどで、場の状況を把握する
・信号を受けて、可動部を操作する
・状況の変化などを、スマホなどに通知する
これらの機能が、実際にどのように活用されているのかご紹介します。
日常生活を便利にする
IoTの仕組みは、家電として身近に取り入れられつつあります。IoT家電と呼ばれて普及してきましたが、もしかしたらすでにお手元にあるかもしれませんね。
【ペットや子どもの見守りに】
・スマホから映像が確認できる監視カメラ
・扉の開閉が管理できるセンサー
・家電の利用状況を外出先から確認、制限できる機能
【家事や生活の手助けに】
・ユーザーが家に近づいたら、自動で湯沸しや空調が作動する
・音声を認識して検索などを行うスピーカー
・動画配信サービスから直に映像を映せるプロジェクター
・設定時間になったら自動でカーテンを開閉してくれる
・空気中のホコリの量などを数値化、自動除去する空気清浄機
様々な業界で活躍
すでに業務の一部をIoT化している企業も数多く存在します。
・製造ラインの管理をIoT化、生産効率を数値にして可視化
・ウェアラブルデバイス(Wearable Device=身に着ける装置)による、心拍数、血圧、消費カロリーなどの健康管理
・機械の稼働率をIoTで管理し、電力などのコストカット
・交通機関の位置情報をリアルタイムで利用者に通知する
IoTのデメリット
いいことばかりのように思えるIoTですが、もちろんデメリットも存在します。
セキュリティ
ネットを介した情報のやりとりが行われる以上、セキュリティの心配はつねにつきまといます。
ユーザーの利用状況をクラウドへ送信したり、その計算結果を受け取ったり…という流れの中で、サイバー攻撃による情報の漏えいが起こる可能性も。悪意を持った相手に、勝手にデバイスを操作されてしまうこともあり得ます。
セキュリティシステムはつねに新しいものにアップデートされていますが、ウイルスやハッキングの方法も、それに合わせて新しいものが生み出されます。対策するためにまた新しいものを…と繰り返されるセキュリティ問題は、IoTだけにとどまらない、IT社会全体の大きな課題です。
プライバシーの問題
IoTを円滑に運用するためには、ユーザーの情報を取得する必要があります。
どこまでの情報が必要になるかはシステムによりますが、企業機密などが含まれる場合、導入に二の足を踏んでしまう要因にもなりえます。暗号化やセキュリティが万全だったとしても、悩ましい点です。
位置情報や利用時間など、重要なデータがどのように扱われるのかは、利用前にきちんと知っておきたいですね。
インターネット障害時の被害
インターネットの通信障害が起こった際、IoT化したものは大きな被害を受けることになります。
ふだんから大量のデータをやり取りする以上、回線の圧迫などの問題点は考えられますが、誤作動や遅延が起こった際にどうなるのか?は、IoTの抱える課題のひとつです。通信障害が起こったからいきなりすべての動作が停止する、ということはあり得ませんが、どのように回避するべきかは重大なポイントです。
まとめ
昨今よく耳にするようになったIoT。
「物を直接インターネットにつなぐ」という仕組みによって、さまざまなものがもっと便利に使えるようになります。日常生活だけではなく、業務の機械化をもって、人手不足などの問題を解消してくれる大きな足掛かりとなりそうです。
改善が待たれる課題もいくつか存在しますが、技術の進歩により、もっと身近な存在になる日も近いかもしれませんね。
ライター:野倉
愛知 県内から 名古屋 を中心にホームページ制作を行っている会社
株式会社WWG(ダブルダブルジー)
愛知県名古屋市中村区名駅5-16-17 花車ビル南館5F