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<当記事はこんな疑問にお答えします>
・「格安SIM」とか「SIMフリー」って何?
・MVNOってよく聞くけど、一体何のことなの?
・「格安SIM」、「SIMフリー」にするメリットやデメリットって何?
当ブログではさまざまなスマートフォンに関するテーマを取り上げてきました。
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今回は 「格安SIM」、「SIMフリー」 について詳しくご紹介します。
※2021年1月5日現在の情報です
目次
1.格安SIM・SIM(シム)フリーとは?
SIMフリーとはSIMロックがかかってないスマートフォンのことです。
まず始めに、そもそも、SIMやSIMロックとは何なのかご紹介します。
①SIM(シム)とは?
「SIM」は、「SIMカード」とも呼ばれ、上の写真のような、スマホの中に装着されているICカードのことです。
普段なかなか目にすることはありませんが、原則、全てのスマホには「SIMカード」が埋め込まれています。 ※Wi-Fi環境下のみで、スマホを使っている場合を除く
SIMは携帯電話会社と契約した際に発行され、利用者の電話番号などが記録されています。
例:ドコモのスマホを購入し、その際に新しく 090-1234-5678という番号を契約した場合
そのスマホの中に、「ドコモで契約した 090-1234-5678 という番号」という情報が書かれたSIMカードが挿入された状態でスマホが渡されます。
このSIMカードがあるからこそ、090-1234-5678という番号を使って電話をかけたり、Wi-Fiがないところでも、インターネットができるようになっています。
②SIMロックとは?
さて、上記のドコモの例に加えて、ソフトバンクのスマホを購入し、080-1234-5678という番号を契約したとしましょう。
その際に、ソフトバンクで購入したスマホから、ソフトバンクのSIMを抜き、ドコモのSIMカードを入れると、ドコモの「 090-1234-5678 」の番号を、ソフトバンクのスマホで使うことができるでしょうか?
答えは、原則NOです。
ソフトバンクのスマホには、ドコモ、auなど、ソフトバンク以外のSIMを入れた場合に使えないように、端末に対して制限がかかっているからです。ドコモ、auも同様に他社のSIMが使えません。
これを「SIMロック」と呼びます。
③SIMフリーとは
SIMフリーとは、正式には「SIMフリー端末(スマホ、タブレットなど)」のことで、SIMロックが解除されている端末のことを指します。
SIMフリー端末は大きくわけて2種類あります。
①SIMロックがかかっていたが、解除したもの
②もともとSIMロックがかかっていない状態で販売されているもの
④格安SIMとは?
2014年、総務省が国内の携帯会社に対して、利用者からの申し出があれば、端末のSIMロック解除を行うよう義務づけました。また、このルールは、翌年2015年の5月以降に発売された端末が対象となりました。
その2015年頃を堺に、SIMフリーが徐々に、消費者に認知されるようになってきました。
それと同時期に、「格安SIM」と呼ばれる事業者が注目されるようになってきました。しかし、これは少し語弊がある表現で、正確には「MVNO」という表現が正しいと言えます。
⑤MVNOとは?
MVNO( Mobile Virtual Network Operator)とは、「仮想移動体通信事業者」のことで、簡単に言うと、通信回線設備を自社で開設運用せずに、サービスを提供する事業者のことです。
例を挙げてご紹介します。
OCNが提供する「OCN モバイルONE」というサービスがあります。これは、OCNが回線を持っているわけではなく、OCNがドコモの回線を「借りる」ことでサービスを提供しています。
借りている回線は、ドコモ、au、ソフトバンクなどの大手キャリアと比べ 一度に通信できる量が限られており、OCNを含むMVNOには下記のような特徴があります。
①ドコモ、au、ソフトバンクなど回線を借りている元のキャリアと比べると、インターネットの速度が落ちる(特に、お昼時、帰宅時など、みんながよくスマホを使う時間帯)
②電話の料金については、カケ放題はオプション扱いになっており、オプションをつけずに電話をすると、20円/30秒という通話料が従量制でかかってしまう
③その分、料金を安く抑えることができ、通話料金を別にして計算した場合、 目安として使えるデータ量は3GBで、1600円程度まで抑えられる
MVNOは、③の部分を強調して「格安SIM」として売り出されました。しかし、MVNOは通話を頻繁にする人の場合、返って利用料金が高額になってしまうため、格安SIM=MVNO=必ず安くなるとは言えないため、格安SIMという呼び方には少し語弊があるのです。
⑥格安スマホとは?
「格安SIM」と呼ばれるMVNOの特徴は、SIMフリー端末とセット販売を行っていることです。
格安SIMが流行した当時、SONYの「Xperia」や、Samsungの「GALAXY」などの人気ブランドは、ドコモ、au、ソフトバンクなどの大手キャリアからしか販売されませんでした。
そのため、「端末の料金が高くても、人気の高性能なスマホを使いたい」というユーザーは、格安SIMではなく、大手キャリアを契約する傾向にありました。
逆に、「月々の料金は安い方がいいし、端末も別に人気ブランドじゃなくていい。LINEくらいしか使わないから、高性能でないスマホで十分」というユーザーは、格安SIMとSIMフリー端末をセットで購入する傾向にありました。
そして、当時はまだあまり名前が知られていなかった、Huawei(ファーウェイ)などの中国メーカー製の「安さを重視し、性能を抑えたSIMフリースマホ」が多く販売されるようになりました。
つまり、 「格安スマホ」の実態は、多くが中国メーカーのSIMフリースマホでした。(現在はSONYなどの国内メーカーの一部も積極的にSIMフリー端末を展開しています)
※ちなみに、MVNOがセット販売しているSIMフリースマホが全て安いわけではなく、1万円程度で購入できるものから、10万円を超える高級スマホまでさまざまなラインナップがあります。
2.格安SIM・SIMフリーのメリット
①2種類のケース
前述の通り、SIMフリー端末は大きくわけて下記の2種類あります。
①SIMロックがかかっていたが、解除したもの
②もともとSIMロックがかかっていない状態で販売されているもの
(SIMフリー端末の購入)
それぞれ、メリットは異なります。
②SIMロック解除のメリット
SIMロック解除をする場合は、以下のようなケースが考えられます。
「ソフトバンクを契約していたが、毎月の料金が高く、あまり電話もしないし、インターネットの速度もそれほど気にしないから、料金を安く抑えたい。」
購入したソフトバンクのスマホがGALAXYで、OCNモバイルONEを契約予定とします。
このケースの場合、ソフトバンクのGALAXYで、OCNモバイルONE(ドコモ回線を使ったMVNO)を利用する場合、GALAXYのSIMロック解除を行う必要があります。
そして、SIMロック解除さえ行ってしまえば、「今まで使っていたGALAXYを変えることなく、料金だけ安くすることができる」というのが大きなメリットになります。
③SIMフリー端末購入のメリット
SIMフリー端末購入をする場合は、以下のようなケースが考えられます。先程と同じGALAXYを契約していたケースで考えてみます。
「ソフトバンクを契約していたが、毎月の料金が高く、あまり電話もしないし、インターネットの速度もそれほど気にしないから、料金を安く抑えたい。けど、今使っているGALAXYの調子が悪いので、端末も買い替えたい」
このケースで、同じく OCNモバイルONE(ドコモ回線を使ったMVNO)を利用する場合、 SIMロック解除を行わなくても、OCNモバイルONEがセット販売しているSIMフリー端末を買えば、すぐに使うことができます。
また、前述のようにブランドや性能にこだわらなければ、SIMフリー端末は安価なものが多いため、「今までと違うスマホの操作に慣れる必要はあるけど、端末の代金を抑えることができる」というメリットがあります。
3.格安SIM・SIMフリーのデメリット
①通信速度、長時間の電話に弱い
前述の通り、格安SIM(正式にはMVNO)は、回線をキャリアから借りているため、もともとの通信速度も比較的遅く、さらに混雑時には通信速度が非常に遅くなる傾向にあります。
加えて、電話を頻繁にする方にとっては、一応かけ放題のオプションが多くのMVNOで提供されていますが、1回10分以内に限りかけ放題、月で合計90分がかけ放題など、完全なかけ放題が提供されていないことが多いです。
そのため、どれだけかけても固定料金である大手キャリアのかけ放題のようなサービスを普段から使っている人にとっては、格安SIMへの移行はデメリットに成り得ます。
②安すぎるSIMフリー端末には注意が必要
格安SIMと合わせて、SIMフリー端末を購入する場合に特に注意したのが、その性能です。SIMフリー端末は「格安スマホ」という名称で販売されることも多く、とにかく安さを売りにしがちです。
しかし、いくら「基本的にLINEくらいしか使わない、ゲームもたまにしかしない」といったライトユーザーでも、あまりに性能が低い端末を買ってしまうと、使いづらいと後悔することになってしまいます。
目安ですが、最低限下記の項目は確保してスマホを選ぶと快適に使えます。
③SIMフリー端末選びの目安
<LINEや、軽いゲームをするくらいの方にオススメのスマホ>
CPU‥Snapdragon 600番台以上(Androidの場合)、A12以上の Bionic(iOSの場合)
Androidの場合、CPUの項目を見て、Snapdragon660など、600番台の数字、もしくはそれ以上が記載されていれば、余程問題はないでしょう。
450など、400番台の数字はエントリーモデルに搭載されるCPUのため、あまりオススメはできません。
iOSの場合、A12、A13、A14辺りのCPUを搭載していれば大丈夫でしょう。逆にA11以前を搭載した、iPhone8シリーズ、iPhone Xより以前のiPhoneだと、快適に使うのは少し難しくなります。
メモリ‥2GB~3GB以上
メモリは、作業スペースに例えられ、数字が大きいほど、複数のアプリを同時に立ち上げて使う時に、動作が遅くなりにくいです。
ストレージ 32GB以上
ストレージは、クローゼットなどに例えられ、スマホで撮った写真や、音楽などを保存する容量になります。普段そこまで写真を撮らない、音楽をスマホに入れて聞かないという方でも、少なくとも32GB程度は確保しておくとよいでしょう。
※上記はあくまでも目安です。他のさまざまな要因によって、これらの基準も変化するので、詳しくは格安SIM(MVNO)の事業者に電話で問い合わせて確認を取ることをオススメします。
4.まとめ
今回は格安SIM、SIMフリー端末について詳しく調べてみました。
まとめると、
「格安」という言葉に惑わされず、MVNOに乗り換えること、SIMフリー端末を購入するということが、自分の普段の使い方を考えた時、メリットになるかどうかをしっかりと考えるのが重要です。
また、現在MVNOを含む携帯会社の料金や、端末の性能は非常に大きく変化しています。
2、3年前までは、1万円のSIMフリー端末は使い物にならないといった声もありましたが、今では1万円のSIMフリー端末ですら、十分日常使いができる場合もあります。
実際契約する際には、しっかりと最新の情報を調べるようにし、料金についても簡単なシミュレーションなどを出してもらうようにするのが好ましいと言えます。
この記事が、皆さんのスマホ料金の見直しの際に、参考になればと思います。
ライター:井上
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