無料で使えるメールソフト(メーラー)として有名なThunderbird(サンダーバード)について、WEBメールサービスとの違いも併せてご紹介いたします。

目次

1. Thunderbird(サンダーバード)とは？
2. メールソフトとWEBメールの違い
3. Thunderbirdを使うメリット
   無料で利用できる
   1つの画面で複数のアドレスを管理
   拡張機能が豊富
4. 注意しておきたいデメリット
5. よくあるトラブル：受信メールが消えてしまった
6. まとめ

正式名称はMozilla Thunderbird(モジラ・サンダーバード)です。もとはMinotaur(ミノタウアー)という名前でしたが、名前を変更した今はモジラを省略し「サンダーバード」と呼ばれる無料メールソフトです。

無料ウェブブラウザ、Mozilla Firefox(モジラ・ファイアーフォックス)と同じくMozilla Corporation(モジラ・コーポレーション)が開発を行っています。

メールソフトもWEBメールサービスもメールのやりとりができることに変わりはありませんが、仕組みの違いによって、できること・できないことが変わってきます。

メールソフトは、パソコンなどのデバイスに直接ダウンロードして使います。なので、メールのやりとりはソフトが入ったデバイスでしか行うことができません。ですが、メール自体はソフトウェアの中に保存されているので、デバイスがインターネットに繋がっていない状態でもメールを見ることができます。

一方のWEBメールサービスは、サイトにログインすることでメールのやりとりができます。

インターネットが繋がってさえいればどのデバイスからもログインして使うことができますが、反面、ネット環境のない場所では送受信はもちろん、メールそのものを見ることもできません。

WEBメールサービスでアドレスを取得し、メールソフトで送受信が行えるようにする…といったように併用するケースも多いようです。

デバイスにダウンロードして使う、メールソフトのThunderbird。ビジネスシーンでも活用される、利用のメリットについてご紹介します。

無料で利用できる

Thunderbirdは無料で使うことができます。フォルダ分け、アドレス帳などの基本機能はもちろん、カレンダーやチャットなどの補助機能もすべて無料です

無料ツールによくある広告表示などもありません。ソフトウェアのための寄付をお願いするメッセージが表示されていますが、ポップアップ表示などではないので、ツールの使用に差し支えることもありません。もちろん、寄付は任意です。

1つの画面で複数のアドレスを管理

複数のメールアドレスを使い分けている場合、WEBメールでは都度ログイン・ログアウトが必要なケースもありますが、Thunderbirdでは一括で管理ができます。

お問い合わせフォーム用のアドレス、注文受付用のアドレス、取引先の方と直接やりとりする用のアドレス…と、それぞれのアドレスに届いたメールをひとつの画面で簡単に切り替えて確認可能です。

通知機能をオンにしておけば、デスクトップ上に新着メールのポップアップを出すこともできます。

拡張機能が豊富

ソフトをより便利にカスタマイズできる拡張機能(アドオン)が豊富なのもThunderbirdの特徴です。

よく使う文章を定型文として登録してすぐに呼び出せるようにする、送信前に文章の正誤をチェックしてくれる、送信時間の予約設定ができる…といった、「あったら便利！」を自由に追加することができます。

自分でカスタマイズできるので、「使わない機能で画面がごちゃつく」といったこともありません。

豊富な機能が無料で使えるThunderbirdですが、WEBメールサービスと比較すると少々不便に感じることもあるかもしれません。

メールソフトである以上、インストールしたデバイス以外では利用することができません。また、登録したらすぐに使えるWEBメールと違い、取得したアドレスをThunderbirdに登録・設定する必要があるので、不慣れな方にとっては少々とっつきにくい印象も。

ただ、Thunderbirdは愛用しているユーザーが多く、設定方法やトラブルの対処法などをわかりやすく解説しているサイトがたくさんあります。

登録してしまえばあとは簡単に使うことができるので、調べながら使ってみてもいいかもしれませんね。

Thunderbirdを使っていて「受信メールがなくなった！」と困ったことがあるのですが、原因と対処法についてひとつご紹介したいと思います。

迷惑メールに振り分けられている、送受信のエラーでうまく届かない…といった可能性もありますが、「あれ？さっきまで受信フォルダにあったメールがない」という場合は、「アーカイブ」に入っている可能性があります。

アーカイブとは、「すぐ見られる場所に置いておくと邪魔になってしまうけど、削除することはできない…」というメールを保存しておく機能です。

アーカイブは、受信メールを開いた状態でアーカイブボタンを押すか、メールを選択した状態でキーボードの「A」を押すことで機能します。

アーカイブされたメールを見るためには、フォルダ一覧の中にある「アーカイブ」を確認します。

アーカイブフォルダの中にもない場合は、子フォルダに入っていることが多いです。フォルダの横にある三角の印をクリックすると子フォルダの一覧が開くので、その中を確認してみてください。

※バージョン78.5.0の画面です。ご利用のバージョンによって異なる場合があります。

無料で使えて多機能、というとても便利なメールソフトのThunderbird(サンダーバード)。ネット環境さえあればいつでも使えるWEBメールと比べると、インストールしたデバイスでしか使えないというデメリットはありますが、補って余りあるほどビジネスメールに最適なツールです。

WEBメールサービスと併用するとより便利に使うことができます。メールツールをもっと便利に使いたいという場合は、活用してみてはいかがでしょうか。

ライター：野倉

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